今回のニッポンニュースはユニークな博物館を取り上げる。
その博物館は、埼玉県寄居町にある「川の博物館(かわはく)」だ。
「川の博物館(かわはく)」の開館経緯は以下のとおり。
埼玉県では、昭和58年から5ヵ年をかけ、研究者から児童・生徒に至る大勢の人を結集し、「埼玉の母なる川」荒川の総合調査を行い、報告書(自然編1巻、人文編3巻)と写真集1巻を刊行した。
この事業の推進中に、調査員や事業に関心を寄せる人たちから、調査・収集された膨大な資料を一堂に集め、広く公開する博物館を造るべきとの声が上がり、昭和61年度から建設に向け調査が開始され、約10年の準備期間を経て、平成9年8月1日に「さいたま川の博物館」が開館した。
平成18年4月1日からは、県立博物館の再編に伴い、「さいたま川の博物館」は「埼玉県立川の博物館」となり、長瀞町にある「埼玉県立自然の博物館」と一体になった「埼玉県立自然と川の博物館」として再出発し、現在に至る。
次に「さいたま川の博物館」の目的だが、「埼玉の母なる川~荒川~を中心とする河川や水と人々の暮らしとの関わり」を様々な体験学習を通して理解してもらおうとすることだ。
また、近年における関心と的となっている環境保護についても、河川の浄化や水循環の視点から身近な問題として捉えてもらうことを狙いとしている。
そのための手法として、博物館側から一方的に情報を与えるのではなく、「楽しみながら学べる体験型博物館」として誰でも川を見て、川を感じて、川を知って、体感できるという、水に親しみながら楽しく学べる参加体験型博物館を目指しているのだ。
実際に、「川の博物館(かわはく)」には参加体験型博物館ならではの施設が充実しており、中でも「荒川大模型173」がオススメだ。
荒川の源流(甲武信岳)から河口(東京湾)までの流れと本流沿いの地形を1000分の1に縮小して表現した日本一の大パノラマの模型で、ガリバーになったような気分で地形学習ができる「ガリバーウォーク」も随時開催中だ。
ちなみに、「荒川大模型173」の「173」とは、一級河川・荒川の長さが173kmであることから名づけられた。
「荒川大模型173」以外では、やはり見た目のインパクトが絶大の「大水車」。
初代の大水車は、1997(平成9)年8月1日、この博物館の前身である「さいたま川の博物館」の開館に合わせて作られた。
直径23m、回転所要時間約1分、日本一の大きさを誇ったが、2004(平成16)年に岐阜県で直径24mの大水車が完成し、日本一を譲ることに。
その初代・大水車は、2015(平成27)年、大水車の木部に老朽化を原因とする腐食が生じて、一部が破損する等、危険な状況となったため回転を停止、2017(平成29)年、大水車は20年目を迎え、改修工事によって、2019(令和元年)7月に直径24.2mの大水車となり、日本一の座を奪還した。
こうした巨大な施設や体験できる施設があり、「川の博物館(かわはく)」は遊園地やテーマパークのような博物館だ。
従来の堅っ苦しい博物館とは異なり、まさに楽しみながら学べるので、退屈しないこと間違いなしだ。
【川の博物館(かわはく) 詳細】
・所在地:〒369-1217 埼玉県大里郡寄居町小園39
・敷地面積:47,309 ㎡
・延床面積:本館 3,998 ㎡、レストハウス 824 ㎡、屋外便所・渓流観察窓ほか 616 ㎡
・アクセス:関越自動車道花園ICより8分
東武東上線「鉢形駅」下車徒歩20分
寄居駅下車タクシーで7分
・電話:048-581-7333
・FAX:048-581-7332
・開館時間:通常期9:00~17:00
8月〈平日〉9:00~17:30
〈土日祝・8/11~15〉9:00~18:00
※入館は閉館30分前まで
・休館日:月曜日(祝日、振替休日、埼玉県民の日(11/14)、8月除く)、12/29~1/3
※その他臨時に休館する場合あり
■埼玉県立川の博物館(かわはく)
https://www.river-museum.jp/
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