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左右非対称の力士が戦う「徳川式紙相撲」の普及に努める日本紙相撲協会【連載:アキラの着目】

現在、大相撲九州場所が盛り上がっている令和3年11月27日。

大柄でふくよかな体格の力士が土俵でぶつかって繰り広げられる相撲は、いつ観ても迫力満点で楽しい。

だが、行司の「はっけよい、残った!」の掛け声で始まり、100kgを優に超す2人が立ち会いで頭からぶつかる際の衝撃は、大型力士ともなると1,000kg、すなわち1tにもなり、両者が当たるので、かけることの2で衝撃は2倍の2t近い衝撃となる。

我々凡人にとってはこの大相撲を職業にできるはずがなく、決してマネのできないスポーツだと痛感させられるのだ。

大相撲を実際にとってみるのは無理だが、大した衝撃のない相撲ならば我々でもできるはずだ。

そう、紙相撲ならば我々でもできる。

全く衝撃がないといえば嘘になるが、あってもトントンと叩かれた台や机の振動くらいなもので、直接頭に2tもの衝撃を食らうわけでもないので、至って安全に楽しめるのもいい。

そんな紙相撲をこよなく愛し、広めているのが日本紙相撲協会だ。

「徳川式」と呼ばれる紙相撲の普及を推進しており、令和2年以降、「今場所の結果」を更新していないが、基本的なコンテンツとしては番付、動画、紙相撲の作り方等を公式サイトにて掲載している。

紙相撲 |日本紙相撲協会 |徳川式 |公式ホームページから引用
紙相撲 |日本紙相撲協会 |徳川式 |公式ホームページから引用

「徳川式」紙相撲とは徳川さんが開発した独自のメソッドによって作成された紙相撲のことで、この世に登場してから既に60有余年が経つ由緒ある紙相撲だ。

従来の左右対称の力士という固定観念から離れ、左手はひじから先を前にのばして下手にし、右手は肩からまっすぐ前にのばして上手とし、といった具合でそれぞれの紙相撲力士に個性を持たせるようにしたのが工夫点だろう。

紙相撲 |日本紙相撲協会 |徳川式 |公式ホームページから引用
紙相撲 |日本紙相撲協会 |徳川式 |公式ホームページから引用

また、ダイナミックに力士が弾んで戦えるように、土俵にも工夫を加え、振動しやすい拵えにしているのだとか。

たかが紙相撲と思いきや、歴史も工夫もあり、楽しさもあり、されど紙相撲なのだ。

紙相撲力士の型紙も掲載されており、興味のある人はアクセスすべし。

 

■紙相撲 |日本紙相撲協会 |徳川式 |公式ホームページ
https://kyomen.wixsite.com/kamizumou

 

■日本紙相撲協会 – ホーム | Facebook
https://www.facebook.com/pages/category/Organization/日本紙相撲協会-1586918918241168/

 

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

横綱・白鵬、引退の意向を相撲協会に伝える【連載:アキラの着目】

横綱・白鵬(36歳)が9月27日、引退する意向を(公)日本相撲協会に伝えた。

白鵬 日本相撲協会公式サイトから引用
白鵬
日本相撲協会公式サイトから引用

モンゴル出身の白鵬は15歳で来日し、その当時の体重は62kg。

2001年に初土俵を踏んだ白鵬は、幅広い攻めのスタイルを武器メキメキと頭角を現し、2007年に横綱に昇進、大相撲で1,000勝以上した。

華々しい表舞台の裏では膝の怪我に度々悩まされ、昨年は休場が続き、11月に横綱審議委員会から注意を受けるまでに。

今年に入ってからも右膝の手術をしたりで、身体への負担が大きくのしかかった。

7月の名古屋場所では45回目の優勝を果たしたものの、NHKのインタビューでは体調が良くないことを吐露、現役続行が危ぶまれる発言もあったが、ついに9月27日に現役引退を迎えることになった。

白鵬の優勝回数(45回)、通算勝ち星(1,187勝)、全勝優勝回数(16回)、等々、従来の記録を塗り替えたり、最多記録を次々と打ち立てたりで、まさに最強の力士だった。

2019年に日本国籍を取得した白鵬は、親方として自らの相撲部屋を持つことができる。

力士を育てることが相撲への感謝を示すことになると以前から考えている白鵬にとっては、今後後進を育成することに全力を傾けることだろう。

 

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

珍しい技を繰り出し、大柄な力士達に勝つ宇良【連載:アキラの着目】

サムライが支配する世の中が幕を引き、明治時代になった日本には急速に西洋の文化が流入してきた。

その過程においてスポーツという概念も入ってきた。

平等な条件の下で競い合い、その競技を楽しむというのが、そもそものスポーツの概念だ。

そんな西洋のスポーツが浸透して既に150年以上経っている日本だが、いまだに平等な条件ではなく、ある意味不平等な条件で競い合うスポーツが存在する。

それは誰もが知る相撲だ。

ボクシングやレスリング、柔道とは異なる相撲は、階級制ではなく無差別制で誰が強いのかを競い合う。

それゆえに体格の劣る側の怪我や故障を危ぶむ声も相変わらずあるのだが、それでも現存しているのは、やはり相撲が観る者を魅了するスポーツだからだ。

体格の劣る側の力士が大柄な力士を投げ飛ばすのが醍醐味の1つで、昔からそうした小兵力士に人気や声援が集まるのが常であった。

それは現在も当たり前にあり、ここ数年でいうならば、宇良の取り組みがなかなか面白い。

■大相撲秋場所 五日目 宇良 - 大栄翔

かつて”技のデパート”の異名を持っていた舞の海秀平さんが、小兵力士として絶大な人気を博していたが、今では宇良が滅多に見ない珍しい技を繰り出してくれたりで、観ていて飽きないのだ。

ただ、前述したように、どうしても絶対的な体格差・力差があることは間違いないので、怪我だけはせぬように頑張ってもらいたいなと願う次第だ。

 

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

168cm・98kgの炎鵬、身長差14cm・体重差66kgの天空海につり落としで勝つ【連載:アキラの着目】


大相撲春場所9日目(22日、東京・両国国技館)、東十両4枚目・炎鵬(26歳・宮城野部屋)が、西十両筆頭・天空海(あくあ・30歳・立浪部屋)につり落としで勝ち、7勝目を挙げた。

身長168cm・関取最軽量98キロの業師である炎鵬が、身長差14cm・体重差66kgの天空海を持ち上げ、土俵に落とした光景は、かつての舞の海を思い起こさせる。

実際、今場所における十両の土俵でのつり落としは、1997年春場所での舞の海以来とのこと。

立ち合いで右に飛んだ天空海の懐に入るも、地面スレスレに顔が下った炎鵬。

この時は炎鵬本人はヤバイと思ったそうだ。

しかし、左手で深く天空海のまわしを取りつつ右手で足をすくうと、164kgの天空海は宙に浮かび、直後に土俵に叩きつけられた格好となった。

■炎鵬が吊った!炎鵬ー天空海令和三年三月場所九日目

取組後、炎鵬自身が驚きを隠せなかった。

それもそのはず、つり落としは稽古ですら1回も使ったことのない技だったからだ。

天空海に勝ったことで連敗を脱出、2敗を堅持し、優勝争いで単独首位に立った。

このまま勝ち星を重ね、5場所ぶりの勝ち越しと再入幕を目指す。

残りの6日間も炎鵬から目が離せない。

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

米国の巨体ボディガードを制圧、伝説の合気道達人・塩田剛三【連載:アキラの着目】

現在、大相撲7月場所の取組み真っ只中。

御存知の通り、相撲は日本の国技だが、この相撲以外でも日本的な武道・武術といえば、合気道を挙げることができるだろう。

合気道は、様々な柔術諸流を修得した植芝盛平が創始した武道で、弟子にかの有名な塩田剛三がいる。

この塩田剛三こそが、合気道を世界に知らしめた偉大なる人物だ。

というのも、ケネディ大統領が来日の際に塩田剛三のいる養神館合気道道場を訪れ、外電にてその模様が全世界に向けて発信されたからだ。

小柄な塩田剛三が、ケネディ大統領の巨体ボディガードを簡単にねじ伏せてしまった。
塩田剛三 VS ボディガード

百聞は一見に如かずで、その模様を以下のYouTubeでご覧あれ。

■驚異米国の屈強なボディガードを制圧する塩田剛三さん海外格闘マニア

実際には、ケネディ大統領のボディガードではなく、ケネディ大統領の弟・ロバート・ケネディ上院議員のボディガードだったようだ。

それはさておき、ロバート上院議員が塩田剛三に「うちのボディガードに合気道の技を掛けてもらいたい」と頼んできたが、「本当に闘ったら、日米友好に亀裂が生じるリスクがあるから、巨体ボディガードが私の技に抵抗し、私の手を掴み続けることができるかを試してみるのがいいのでは?」とロバート上院議員とボディガードに提案。

で、正座の姿勢で膝の上に置いている塩田剛三の両腕をボディガードが約100kgの体重をかぶせながら怪力で掴みかかってきたのだ。

塩田剛三は、まずは両手で「合気上げ」するも、ボディガードは怪力と重い体重で塩田剛三の上げようとした両手を下ろしにかかる。

「合気上げ」が決まらないことは百も承知の塩田剛三は、怪力で塩田剛三の両手を下に抑えこもうとするボディガードの力を逆に利用し、すかさず両手を外側から内側へと回転させながらの「合気下げ」をかける。

並の人間ならば、痛さのあまり自ら手を離してしまうはずだが、アメリカを背負ったボディガードは決して手を離さない。

ゆえに、YouTubeで観た通り、ボディガードは苦痛に耐えながら、塩田剛三の手を握って離さないのだ。

塩田剛三ほどの達人ならば、完全に技を効かせて痛めつけて、ボディガードをギブアップさせることは容易だったが、ボディガードをそこまでしなかったとのこと。

なお、この「塩田剛三 VS ボディガード」についての詳細な解説は以下のブログに掲載されているので、興味のある人はアクセスしてみては。

■本日は本当に全公開!合気道の大達人塩田剛三翁VSケネディのボディーガード!秘伝とは誠に論理的です | 静岡最強のパーソナルトレーナー・静岡古武術研究会・静岡カイロプラクティック整体院 望月元晴のブログ
https://ameblo.jp/mochizuki-motoharu/entry-12545428205.html

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

大相撲・横綱日馬富士、全容解明前の引退はなぜ?【連載:アキラの着目】

大相撲・横綱日馬富士(33)が11月29日、福岡県の太宰府天満宮で引退会見を開き、平幕貴ノ岩(27)へ暴行を加えたことに対する謝罪をした。

横綱・日馬富士
横綱・日馬富士
日本相撲協会HPより引用

日馬富士が、貴ノ岩の頭部を数十回に渡り殴ったため、引退に追い込まれたわけだが、事件発生から約2週間が経過しているというのに、事件の全容が明らかになっていない。

貴ノ岩の頭部を殴った凶器は、その場に居合わせた目撃者証言ではビール瓶とも、カラオケのリモコンともいわれているが、それすらも11月29日現在において特定・公表されていないのだ。

このことから巷間では、殴った凶器を特定され、事件の全容が公表される前に、事件の収束をつけるべく、日馬富士が引退会見を開いたのではないか、との推測や憶測も飛んでいる。

もし、この推測・憶測の通りだとしたならば、なぜ事件の全容が明るみになることは、日馬富士にとって不利益にはたらくのか、ということだ。

それは、凶器がビール瓶の場合と、カラオケのリモコンの場合とでは、罪の重さが異なってくる可能性があるからだ。

また、ビール瓶による殴りを否定している日馬富士だが、もしこれが実際にビール瓶で貴ノ岩の頭部を殴っていたとしたら、虚偽の発言をしたことになり、横綱の品格を問われてしまう。

以上のことから、罪の重さを回避するために、さらに虚偽の発言と判明する前に自ら引退することでこの一件を幕引きしたいがために、日馬富士は引退会見をしたのではないかと一部では見られている。

はたしてこの事件の真相はいかに。

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責任編集:拡輪 明-HS099

白鵬が大相撲ファンの心を掴めない理由とは?【連載:アキラの着目】

勝つためにはなんでもあり!? 「エルボースマッシュ」を繰り出した横綱・白鵬

先場所の大相撲名古屋場所14日目での出来事。

豪栄道との取り組みで、立ち会いからプロレス技「エルボースマッシュ」を彷彿とさせる「かち上げ」を繰り出した横綱・白鵬。

「勝つためにはなんでもありなのかよ!」、「プロレス技を出してまで勝ちたいのかよ!」といった内容の意見がネットを賑わせた。

ここ2、3年における白鵬の戦いぶりについては、横綱の品格云々といった意見がやたらと目立つようになってきているだけに、またかとの思いを抱いた大相撲ファンも少なくないはずだ。

相撲は、勝敗を決する競技なのだから、勝つことが最も重要であるのは言うまでもない。

ましてや相撲のルールに反していないのだから、文句を言われる筋合いはないというのが、おそらく「エルボースマッシュ」を繰り出した張本人である白鵬の心の内なのだろう。

そんな勝てさえすればいいじゃないか的な戦いぶりをする白鵬に対して、そもそも我々日本人は、なぜ否定的な見解を持ってしまうのだろうか?

日本人1人1人に内在する横綱のイメージ

「ただ勝てばいい」という白鵬を我々日本人が非難してしまう理由として、日本人1人1人の中に理想となる横綱のイメージがあるからだろう。

横綱としてこうあるべき姿、例えば、対戦相手の技をかわすことなくしっかりと受け止めて戦う「横綱相撲」をしてほしい、など。

今回の「エルボースマッシュ」は、日本人1人1人に内在する横綱のイメージとはあまりにもかけ離れているから、横綱の品格がない、横綱相撲じゃないとか非難されるのだ。

大相撲ファンのニーズを叶えていない白鵬

ただ勝つことだけを目的とするならば、アマチュアでよく、わざわざ観客に取り組みを見せる必要はない。

しかし大相撲は、会場に観客を入れ、その観客からしっかり木戸銭を取って、「見世物」としての要素も兼ね備えているのだから、ただ勝つことだけを見せていたのでは、観客は魅了されないし、満足もしないし、納得もしない。

ゆえに大相撲力士は、観客や大相撲ファンを魅了・満足・納得させるために、観客や大相撲ファンのニーズに敏感であらねばならないのだ。

そうした観点で捉えると「ただ勝てばいい」の白鵬は、観客や大相撲ファンをないがしろにしてると判断されても仕方がないだろう。

結論としては、ただ勝つだけならば、それはアマチュア選手でもできること、でも横綱ならば、魅了するような勝ち方をしなさいということだ。

いくら何百勝して記録を更新しようが、観客や大相撲ファンのニーズを無視した勝ち方をし続けるならば、白鵬はずっと観客や大相撲ファンの心を十分に掴めぬままだろう。

FJ時事新聞
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