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168cm・98kgの炎鵬、身長差14cm・体重差66kgの天空海につり落としで勝つ【連載:アキラの着目】


大相撲春場所9日目(22日、東京・両国国技館)、東十両4枚目・炎鵬(26歳・宮城野部屋)が、西十両筆頭・天空海(あくあ・30歳・立浪部屋)につり落としで勝ち、7勝目を挙げた。

身長168cm・関取最軽量98キロの業師である炎鵬が、身長差14cm・体重差66kgの天空海を持ち上げ、土俵に落とした光景は、かつての舞の海を思い起こさせる。

実際、今場所における十両の土俵でのつり落としは、1997年春場所での舞の海以来とのこと。

立ち合いで右に飛んだ天空海の懐に入るも、地面スレスレに顔が下った炎鵬。

この時は炎鵬本人はヤバイと思ったそうだ。

しかし、左手で深く天空海のまわしを取りつつ右手で足をすくうと、164kgの天空海は宙に浮かび、直後に土俵に叩きつけられた格好となった。

■炎鵬が吊った!炎鵬ー天空海令和三年三月場所九日目

取組後、炎鵬自身が驚きを隠せなかった。

それもそのはず、つり落としは稽古ですら1回も使ったことのない技だったからだ。

天空海に勝ったことで連敗を脱出、2敗を堅持し、優勝争いで単独首位に立った。

このまま勝ち星を重ね、5場所ぶりの勝ち越しと再入幕を目指す。

残りの6日間も炎鵬から目が離せない。

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

9月1日(日)より『全日本ロボット相撲大会2019』開幕!【連載:アキラの着目】

9月1日(日)より『全日本ロボット相撲大会2019』開幕!【連載:アキラの着目】

ロボット力士が白熱した対戦を繰り広げる、国内最大級のロボット競技大会『全日本ロボット相撲大会』(主催:富士ソフト株式会社)。

その『全日本ロボット相撲大会』の「2019」が、9月1日(日)北海道・東北大会で開幕する。

毎週あるいは隔週間隔で全国予選が開催され、勝ち上がったロボット力士は、12月14日(土)・12月15日(日)両日に開催される全国大会(東京・両国国技館)で日本一を争う。

「なんだ、そのロボット相撲って?」という人のためにロボット相撲を簡単に説明すると、参加者が自作したロボット力士を技術とアイディアで戦わせる競技であり、土俵上に2台のロボットを置き、3分間の試合時間内で相手ロボットを土俵外に押し出すことで勝敗を決めるというものだ。
全日本ロボット相撲大会 - ALL JAPAN ROBOT-SUMO TOURNAMENTから引用

全日本ロボット相撲大会 - ALL JAPAN ROBOT-SUMO TOURNAMENTから引用
全日本ロボット相撲大会 – ALL JAPAN ROBOT-SUMO TOURNAMENTから引用

ただし、全日本ロボット相撲大会には、あらゆるロボットが出場してもよいというわけではなく、以下の規格がある。

・サイズ:幅20cm×奥行き20cm以内
・体重:3000g以内
・身長:自由

また、アマチュアレスリングにグレコローマンとフリースタイルがあるように、ロボット相撲にも2つの部門がある。

1つは、コンピュータープログラムで戦う「自立型」、もう1つは、プロポを操作して戦う「ラジコン型」だ。

【自立型ロボット】

自立型ロボット 全日本ロボット相撲大会 - ALL JAPAN ROBOT-SUMO TOURNAMENTから引用
自立型ロボット
全日本ロボット相撲大会 – ALL JAPAN ROBOT-SUMO TOURNAMENTから引用

・センサーで相手を感知し、適切な動きを判断する。
・白線感知センサーが「俵」を識別して土俵際の粘りをみせる。
・たくさんの戦術をロボットのコンピューターにインプットしてある。
・どの戦術を使うか、相手との駆け引きが重要になる。

【ラジコン型ロボット】

ラジコン型ロボット 全日本ロボット相撲大会 - ALL JAPAN ROBOT-SUMO TOURNAMENTから引用
ラジコン型ロボット
全日本ロボット相撲大会 – ALL JAPAN ROBOT-SUMO TOURNAMENTから引用

・プロポを使って人間が操作する。
・いかに力士を戦わせるか、見極めと操作戦術の巧みさに人間味あふれた魅力がある。

自立型とラジコン型の対戦はなく、それぞれの部門ごとに横綱を目指して戦う。

■H30全日本ロボット相撲 全国大会

『全日本ロボット相撲大会2019』のスケジュールは以下の通りで各会場とも入場無料。
※ただし全国大会(両国国技館)への入場にはチケット、もしくは大会フライヤー要必要

開催日 大会名 開催地 会場
9/ 1(日) 北海道・東北 北海道 北海道旭川工業高等学校
北海道旭川市緑が丘東4条1-1-1
9/ 8(日) 関東 神奈川県 パシフィコ横浜展示ホール
神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1
※ロボフェス2019内で開催
9/22(日) 九州 福岡県 福岡工業大学・FITアリーナ
福岡県福岡市東区和白東3-30-1
9/29(日) 北信越・東海 富山県 富山県立富山工業高等学校
富山県富山市五福2238
10/ 6(日) 中国・四国 愛媛県 愛媛県立松山工業高等学校
愛媛県松山市真砂町1
10/20(日) 近畿 大阪府 大阪府立堺工科高等学校
大阪府堺市堺区大仙中町12-1
11/23(土) 高校生
全国大会
福島県 ビッグパレットふくしま
福島県郡山市南2-52
※ロボットフェスタふくしま2019
内で開催
12/14(土)
12/15(日)
全国大会 東京都 両国・国技館
 東京都墨田区横網1-3-28

夏が終わっても、ロボット相撲があるからまだ楽しい!

■全日本ロボット相撲大会 – ALL JAPAN ROBOT-SUMO TOURNAMENT
https://www.fsi.co.jp/sumo/

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

階級制が揺らぐ問題試合 ~ボクシングWBC世界バンタム級選手権 山中慎介 VS ルイス・ネリ~【連載:アキラの着目】

3月1日両国国技館で行われた、ボクシングWBC世界バンタム級タイトルマッチは、山中慎介選手(35歳・帝拳ジム)が、4回にルイス・ネリ(23歳・メキシコ)にTKOで敗れたのはご承知の通り。

この敗戦により、試合後に山中慎介選手は引退を表明したが、最後の試合となったこのネリ戦は、あまりにもアンフェアな試合であった。

アンフェアな試合だった山中 VS ネリ戦

というのも、試合前日の体重計量でルイス・ネリ(23歳・メキシコ 当時王者)が1回目の計量で55.8kgと2.3kgも超過し、2回目の計量でも54.8kgで、まだ1.3kgの超過。

端からバンタム級のリミット体重である53.5kgを遵守するつもりはなく、減量放棄とみられても仕方がないようなあるまじき態度だった。

無理に減量をして負けるリスクが高まるのならば、契約違反であろうが減量をあえて放棄し、ベストコンディションを維持して、なおかつ体重の乗ったパンチを打てる方が良い、という判断で今回の試合に挑んだのは明白だ。

細かく17の階級に分けているボクシングにおいて、規定体重を厳守するのはルールとして当然のこと。

体重がたった数百グラム異なるだけでも、パンチの威力に差が出るからこその階級制なのだから、ネリの体重超過は明らかに厳罰だ。

このアンフェアな試合だった山中 VS ネリ戦について専門家や芸能人がコメントを寄せている。

■元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志氏
「体重超過を犯し、王座を剥奪された前王者のネリに有利に働いた世界戦だった」、「アンフェアな相手と戦った山中の方が相当きつかったと思う」。

■後輩のWBA世界ミドル級王者・村田諒太選手
「前日計量で大幅超過した相手との体重差や体力のハンデを背負った試合」、「ドーピングもそうだけど、ルールを厳正化しないとだめ。そうしないと、どうやったってしこりが残る」、「計量失敗やドーピング違反の選手は2度と使わないぐらいにしないと競技は衰退する」。

■元WBCスーパーフェザー級王者・三浦隆司氏
「(ネリは)体重オーバーしてベルトを捨てても勝ちにきた。そういうのは許せないし歯がゆい」。

■元WBC世界バンタム級王者・元WBC世界フェザー級王者・元WBC世界スーパーバンタム級王者・長谷川穂積氏
「結果的に体重超過の影響があったのは明白だ。ネリ選手は明らかに前回より力強さがあり、減量苦がなかったと感じた。ウエートをつくらない(=リミット体重にまで減量をしない)ネリ選手の行為は、ボクシングという競技に対する冒とくだと思っている」。

■お笑いコンビ「極楽とんぼ」加藤浩次氏
「自分の連勝記録を守りたかっただけ」、「2階級違うわけです。全然違うから。だから階級分けってあるわけですよ。パンチが全然、違うわけだから。これを許してしまったら階級分けの意味がまったくない。これだとボクシング自体が衰退するんじゃないのと思ってしまいます」(自身がMCを務めるワイドショーで)。

すでにチケットが売れてしまっていることや、TV中継が決まっていることなど、いわゆる興行優先の足かせがある中で、減量失敗だからといって簡単に試合を中止にできない事情もあり、そんな最悪状況で明らかに”2階級上”になってしまった選手と戦わざるを得なかった山中選手については、本当に気の毒としかいいようがない。

こんな悪行が今後も許されるはずはなく、階級制ボクシングを遵守する上でも、減量失敗の選手はリングに上げてはならないといった、厳罰な規定を早急に作るべきではないか。

契約体重を犯し、”2階級上”の体格となり、戦いに有利となって勝つことができた選手が、そのままファイトマネーが支払われるのも、実に納得がいかない。

ただ唯一、このアンフェアな試合で救いがあったのは、試合後に両国国技館の観客が、勝って喜んでいたネリに対し、「帰れよ!」の罵声を飛ばしたことだ。

観客やファンはちゃんとわかっている。

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099