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珍しい技を繰り出し、大柄な力士達に勝つ宇良【連載:アキラの着目】

サムライが支配する世の中が幕を引き、明治時代になった日本には急速に西洋の文化が流入してきた。

その過程においてスポーツという概念も入ってきた。

平等な条件の下で競い合い、その競技を楽しむというのが、そもそものスポーツの概念だ。

そんな西洋のスポーツが浸透して既に150年以上経っている日本だが、いまだに平等な条件ではなく、ある意味不平等な条件で競い合うスポーツが存在する。

それは誰もが知る相撲だ。

ボクシングやレスリング、柔道とは異なる相撲は、階級制ではなく無差別制で誰が強いのかを競い合う。

それゆえに体格の劣る側の怪我や故障を危ぶむ声も相変わらずあるのだが、それでも現存しているのは、やはり相撲が観る者を魅了するスポーツだからだ。

体格の劣る側の力士が大柄な力士を投げ飛ばすのが醍醐味の1つで、昔からそうした小兵力士に人気や声援が集まるのが常であった。

それは現在も当たり前にあり、ここ数年でいうならば、宇良の取り組みがなかなか面白い。

■大相撲秋場所 五日目 宇良 - 大栄翔

かつて”技のデパート”の異名を持っていた舞の海秀平さんが、小兵力士として絶大な人気を博していたが、今では宇良が滅多に見ない珍しい技を繰り出してくれたりで、観ていて飽きないのだ。

ただ、前述したように、どうしても絶対的な体格差・力差があることは間違いないので、怪我だけはせぬように頑張ってもらいたいなと願う次第だ。

 

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099