「コンプライアンス」タグアーカイブ

テレビとYouTubeの差【連載:アキラの着目】

30年に渡って放送されていたフジテレビ系バラエティ番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』が終焉を迎えたのは2018年3月。

自身の番組を失ったとんねるず・石橋貴明さんは「”戦力外通告”されて、テレビ大好きだったのにできなくなっちゃって、つまんねーなーって」とコメントした。

失意のどん底にいた石橋貴明さんは、その後、懇意にしているディレクターとタッグを組み、YouTubeチャンネル「貴ちゃんねるず」を立ち上げ、動画の配信を開始する。

YouTubeチャンネル「貴ちゃんねるず」から引用
YouTubeチャンネル「貴ちゃんねるず」から引用

すると、”戦力外通告”を食らった同一人物とは思えない快進撃で、あれよあれよとチャンネル登録者数、再生回数が増えてゆき、2021年3月29日現在、チャンネル登録者数は158万人、再生回数は1億2594万35回を数えるに至っている。

やはりテレビとYouTubeの間に差や違いがあるのは歴然だ。

以下、テレビとYouTubeの差や違いを挙げてゆく。

1.テレビは要免許、YouTubeは免許不要で新規参入障壁低し

そもそもテレビ事業は、電波や放送を主管する総務省の許認可を受けた免許が必要で、新規参入に対しては制限が設けられている。

それゆえに、テレビは”公共の電波”だから勝手なことをして放送するのは許されないし、一部の視聴者からクレームが来ても真摯に受け止め、最悪の場合は番組を終了させてしまうこともあるのだ。

一方のYouTubeは免許要らずで、新規参入障壁が低いから、基本スタンスとして誰でも動画配信を開始することができる。

また、”公共の電波”ではないYouTubeは、YouTubeの規則から逸脱さえしなければ、誰かを忖度することなく自分の思い通りに動画を配信することができる。

2.テレビは要「枠」、YouTubeは「枠」不要

テレビには「枠」があり、テレビ局、スポンサー、芸能事務所などといったパワーバランスや視聴者の属性に配慮しながら「枠」を獲得したりするのだが、とりわけ「ゴールデン枠」を獲得するのは並大抵のことではない。

一方のYouTubeにはテレビのような「枠」がないため、前述したようなパワーバランスへの配慮や慣習的な縛りもなく、自分自身が面白いと思ったら自分で勝手に枠を作って、動画配信をすればいいだけなのだ。

その配信した動画の再生回数が上がれば、広告を付ける効果があると見込まれ、その結果、稼ぎとしてお金が入り、テレビ局のおかげでも芸能事務所のおかげでもなく、純粋に自分の手柄で得た稼ぎとなる。

反対に再生回数が伸びなかったとしても、その反響がダイレクトに自分に返ってくるので、現状を把握しやすく改善しやすい。

テレビ局担当者やスポンサー担当者が集まって視聴率云々を論じる会議と異なり、自分自身で把握・改善ができるということだ。

3.テレビは一過性のコンテンツとして消費され、YouTubeはコンテンツがアーカイブとして蓄積、”資産形成”も可

再放送やDVD化されることもたまにあるが、基本的にテレビは一過性のコンテンツとして消費され、終了した番組を視聴することができない。

何度も繰り返し視聴したければ、番組を録画し保存するしかないのだが、ハードディスク等の容量にも制限があり、視聴したい番組全てを保存するのは難しい。

YouTubeは、公開したコンテンツを運営者側が特に削除しなければ、そのままアーカイブとして蓄積されていくので、途中から動画を観始めた人でも時系列を遡って過去の配信動画を視聴することが可能だ。

それに、そのアーカイブとして蓄積された動画も再生回数を重ね続けてゆくので、”資産形成”できるのだ。

以上をまとめると、

1.テレビよりもYouTubeのほうが参入障壁や規制、既存の慣習などが低かったり、なかったりするから発信する自由度が高いこと

2.テレビよりもYouTubeのほうが自分の裁量で自由に発信でき、YouTubeはやった分だけ、プラスのことやマイナスのことも含めて、自分自身に直接返ってくるので、やり甲斐が生まれるし、改善もしやすいこと

3.YouTubeは、自分で作って配信した動画が、その後も再生回数を重ね続けてゆくから、”資産形成”できる利点があること

ということになる。

これだけの差や違いが、テレビとYouTubeの間に存在するから、YouTubeに参入する芸能人が後を立たないし、YouTubeに夢を抱くのだろう。

しかし、YouTubeで成功する芸能人は全体からすると僅か。

とんねるず・石橋貴明さんがYouTubeで成功を収めたのは、①コンプライアンスでガチガチのテレビよりも自由に自分の裁量で好きなことをYouTubeで発信できそうだと気づいたこと、そしてその通りに実践していること、②テレビとは異なる石橋貴明さんをYouTubeで視聴できるのではないかとネット民がYouTubeチャンネル「貴ちゃんねるず」にアクセスしたこと、これらが大きな要因かと思われる。

”戦力外通告”でも、石橋貴明さんに対する期待感があったから、ネット民はYouTubeチャンネル「貴ちゃんねるず」にアクセスしたのであって、他の芸能人が石橋貴明さんと同じ結果をゲットできるかというと、それはまた別の話だ。

そこがYouTubeの難しいところなのだろう。

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

2019年の流行語大賞をズバリ予想!【連載:アキラの着目】

タピオカミルクティー今年も残すところあと91日。

そろそろ2019年の流行語大賞について予想しておかなければならない(!?)時期に入った。

昨年2018年は「そだねー」が年間大賞に輝いたが、ニッポンニュースは見事に的中させた(2018年流行語大賞候補1:そだねー、2018年流行語大賞候補2:ダサかっこいい、2018年流行語大賞候補3:もぐもぐタイム、2018年流行語大賞候補4:奈良判定)。

今年は一体どのような流行語がノミネートされるのだろうか?

そこで毎年恒例になった、ニッポンニュースによる「2019年流行語大賞」をズバリ予想してみる!

2019年流行語大賞 候補1:闇営業

やはり現時点までにおける最もインパクトのある流行語は「闇営業」だろう。

所属芸能事務所を通さずに直接企業や人から芸能案件をもらうのは、以前からあった。
闇営業

しかし、その企業や人が実は反社会的勢力であったりすると、コンプライアンスが徹底した今日では「アウト」になってしまうのは当然のことだ。

では、所属芸能事務所を通した芸能案件だけをこなせばいいのではという、至極もっともな意見もあるが、そもそも売れていない芸能人には所属芸能事務所が芸能案件を振らないのだ。

ゆえに売れていない芸能人は食ってゆくために、”危ない橋”を渡ってしまうのだ。

「闇営業」は、そのような芸能界のシステムを根本から変革してゆかないと、根絶できないだろう。

こうした変革の期待も込めて、2019年流行語大賞の候補1番目に。

2019年流行語大賞 候補2:タピる

今年は昨年に比べ、猛暑が少なかったような印象だが、それでも冷たい飲料に飛びつくのは変わりがなかったようで、タピオカミルクティーが流行りまくった。

太いストローなのは、ミルクティーの中にゴロゴロ入っているタピオカを吸い込めるようにとの配慮。
タピオカミルクティー

しかし、タピオカミルクティーやタピオカを熟知していない人は、まず先にミルクティーを飲み干し、容器の底に溜まったタピオカを一気に容器を傾けて口に流し込んで食べたりして、ちょっとだけ腹持ちの良いミルクティーくらいにしか思っていないのかもしれない。

とにかく、女子中高生からおじさん、おばさんまで幅広い層が物珍しさで飲んでいたことから、タピオカミルクティーを飲むという意味の「タピる」が2019年流行語大賞の候補2番目に。

2019年流行語大賞 候補3:アンジュルム婚

蒼井優さんと山里亮太さんの結婚は、日本中を仰天させた出来事だった。

蒼井優さんと山里亮太さんは共通の趣味が元で親しくなったのだが、それがハロー!プロジェクト(通称ハロプロ)のアイドルグループ・アンジュルム。
蒼井優さんと山里亮太さんの共通の趣味「アンジュルム」

それゆえにスポーツ新聞のトップ一面には「アンジュルム婚」の文字が踊り、一躍アンジュルムが全国メディアで知られるように。

同じハロー!プロジェクト(通称ハロプロ)のアイドルグループ・℃-uteが解散してしまった現在、実力No.1のアイドルグループはアンジュルムと信じて疑わぬ筆者なのだが、まだまだ世間にその名前もパフォーマンスも知れ渡っていないのが実情なので、さらに有名になれるようにとの思いを込めて、アンジュルム婚は2019年流行語大賞の候補3番目に。

2019年流行語大賞 候補4:上級国民

基本的に流行語大賞は、負をイメージするものを選ばない。

よって、この「上級国民」は、流行語大賞に選出される確率は極めて低いと思われる。

ただし、親子の事故死を風化させないために、また「上級国民」をかばっているのではと思われるような、事故後の警察の対応、等々に対し、自省を促す意味で選出される可能性も全く否定はできないだろう。

以上、インターネット上での「下馬評」を元にし、さらにFJ時事新聞「ニッポンニュース」の独断と偏見で選出した流行語4選だ。

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099