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米国の巨体ボディガードを制圧、伝説の合気道達人・塩田剛三【連載:アキラの着目】

現在、大相撲7月場所の取組み真っ只中。

御存知の通り、相撲は日本の国技だが、この相撲以外でも日本的な武道・武術といえば、合気道を挙げることができるだろう。

合気道は、様々な柔術諸流を修得した植芝盛平が創始した武道で、弟子にかの有名な塩田剛三がいる。

この塩田剛三こそが、合気道を世界に知らしめた偉大なる人物だ。

というのも、ケネディ大統領が来日の際に塩田剛三のいる養神館合気道道場を訪れ、外電にてその模様が全世界に向けて発信されたからだ。

小柄な塩田剛三が、ケネディ大統領の巨体ボディガードを簡単にねじ伏せてしまった。
塩田剛三 VS ボディガード

百聞は一見に如かずで、その模様を以下のYouTubeでご覧あれ。

■驚異米国の屈強なボディガードを制圧する塩田剛三さん海外格闘マニア

実際には、ケネディ大統領のボディガードではなく、ケネディ大統領の弟・ロバート・ケネディ上院議員のボディガードだったようだ。

それはさておき、ロバート上院議員が塩田剛三に「うちのボディガードに合気道の技を掛けてもらいたい」と頼んできたが、「本当に闘ったら、日米友好に亀裂が生じるリスクがあるから、巨体ボディガードが私の技に抵抗し、私の手を掴み続けることができるかを試してみるのがいいのでは?」とロバート上院議員とボディガードに提案。

で、正座の姿勢で膝の上に置いている塩田剛三の両腕をボディガードが約100kgの体重をかぶせながら怪力で掴みかかってきたのだ。

塩田剛三は、まずは両手で「合気上げ」するも、ボディガードは怪力と重い体重で塩田剛三の上げようとした両手を下ろしにかかる。

「合気上げ」が決まらないことは百も承知の塩田剛三は、怪力で塩田剛三の両手を下に抑えこもうとするボディガードの力を逆に利用し、すかさず両手を外側から内側へと回転させながらの「合気下げ」をかける。

並の人間ならば、痛さのあまり自ら手を離してしまうはずだが、アメリカを背負ったボディガードは決して手を離さない。

ゆえに、YouTubeで観た通り、ボディガードは苦痛に耐えながら、塩田剛三の手を握って離さないのだ。

塩田剛三ほどの達人ならば、完全に技を効かせて痛めつけて、ボディガードをギブアップさせることは容易だったが、ボディガードをそこまでしなかったとのこと。

なお、この「塩田剛三 VS ボディガード」についての詳細な解説は以下のブログに掲載されているので、興味のある人はアクセスしてみては。

■本日は本当に全公開!合気道の大達人塩田剛三翁VSケネディのボディーガード!秘伝とは誠に論理的です | 静岡最強のパーソナルトレーナー・静岡古武術研究会・静岡カイロプラクティック整体院 望月元晴のブログ
https://ameblo.jp/mochizuki-motoharu/entry-12545428205.html

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

寝技&関節技が回転!「QUINTET FIGHT NIGHT in TOKYO」6.9ディファ有明【連載:アキラの着目】

伝説の”グレイシー・ハンター”桜庭和志選手プロデュース「QUINTET」

史上最大のグラップリング五人ピック QUINTET公式HPから引用

プロレスファン、総合格闘技ファンなら誰もが知っている、レジェンド的存在の”IQレスラー”桜庭和志選手。

なぜレジェンドなのかというと、総合格闘技の創世記において向かう所敵なしだったグレイシー一族に対し、絶対的な強さを発揮したからだ。

2000年当時、日本で人気を博していた総合格闘技団体・PRIDEにて桜庭和志選手は、ホイラー・グレイシー(ヒクソン・グレイシー、ホイス・グレイシーの弟)、ヘンゾ・グレイシー(ヒクソン・グレイシー、ホイス・グレイシーの従兄弟)を次々に撃破、いよいよグレイシー一族名誉回復のために立ち上がったホイス・グレイシーとの対戦に漕ぎ着け、見事に完勝したのだった。

桜庭和志 VS ホイス・グレイシー cdn-ak.f.st-hatena.comから引用
桜庭和志 VS ホイス・グレイシー cdn-ak.f.st-hatena.comから引用

あの伝説の試合から18年が経過、”IQレスラー”、”グレイシー・ハンター”の異名を持つ桜庭和志選手も、総合格闘技選手としての衰えには抗えず、第一線からいつの間にか退く形となった。

しかし、打撃なしのグラップリング(寝技、関節技)のみの限定ルールならば、まだまだ現役で戦えることもあり、そのルールに特化した格闘技興行「QUINTET」を桜庭和志選手が今年4月に立ち上げたわけだ。

そしてその第2弾興行「QUINTET FIGHT NIGHT in TOKYO」が、またまた桜庭和志プロデュースの下、本日6月9日ディファ有明にて開催される。

5人1組の団体戦である「QUINTET」は対戦順にも注目!

「QUINTET」という興行名の通り、5人1組のチームとなり、勝ち越したチームが勝ち上がるトーナメント方式を採用。

柔道団体戦のように、勝った選手は、負けか引き分けるかまで戦い抜く。

この5人による団体戦形式では、各チームとも対戦順にかなりの知恵を絞っている。

先に比較的弱い選手を並べておき、後半に強い選手を温存したりするチームがあったり、あるいは1番最初に強い選手を置き、その選手1人であわよくば「5人抜き」を画策しようというチームもあったりで、それぞれのチーム戦略が見え隠れするので、それを観るのも面白い。

実際に、前回4月の「QUINTET」旗揚げ興行では、1人の選手が「2人抜き + 引き分け」をし、実質的に相手選手3人に連続で負けなかった選手もいたのだ。

「QUINTET FIGHT NIGHT in TOKYO」6.9ディファ有明に所英男選手率いるチームや、世界トップレベルの柔術選手チーム等も参戦

「QUINTET FIGHT NIGHT in TOKYO」6.9ディファ有明大会では、ZST(ゼスト)やDynamite!で活躍した”リアル回転体”所英男選手率いる「TEAM TOKORO PLUS α」、田村潔司選手の愛弟子・中村大介選手率いる「TEAM U-ZUKIDO」、現在の柔術界で間違いなく世界トップ選手と評価されるホベルト・サトシ・ソウザ選手率いる「TEAM HALEO」、日本柔術最強軍団の呼び声高い「TEAM CARPE DIEM」の4チームが出場する。

史上最大のグラップリング五人ピック QUINTET公式HPから引用
史上最大のグラップリング五人ピック QUINTET公式HPから引用

最高レベルの寝技・関節技の使い手たちが集結するだけあって、今からどのような華麗な技を観ることができるか、かなり楽しみだ。

ちなみに前回4月大会では、以下の動画のような瞬時に極まった試合もあった。

寝技や関節技が”回転する”展開なので、意外と膠着試合が少ない。

なので、ほぼ関節技・絞め技の1本で極まる試合が多かったゆえに、全然退屈することなく、スピーディーな展開で、初心者でも楽しめる内容だったのだ。

興行は”水物”であり、何が起こるかわからないので、「QUINTET FIGHT NIGHT in TOKYO」6.9ディファ有明大会も間違いなく100%面白いとは断言できないが、それでもかなりの高い確率で楽しめる試合が頻発することだろう。

「QUINTET FIGHT NIGHT in TOKYO」6.9ディファ有明大会は、6月9日(土)15:00~19:30AbemaTVにて独占無料生中継されるので、少しでも興味のある人には観戦をお勧めする。

QUINTET FIGHT NIGHT in TOKYO
-Light Weight Team Championship-

●日時:2018年6月9日(土)
●開場・開始:開場 14:30 開始 15:00
●会場:ディファ有明
●アクセス:東京都江東区有明1-3-25
新交通ゆりかもめ 有明テニスの森駅
臨海副都心線 国際展示場駅
●主催:株式会社ラバーランド
●協力:一般社団法人日本ブラジリアン柔術連盟
D-NET(DOJO NETWORK JAPAN)
●協賛:シンエネルギー開発
HALEO
CARPE DIEM
reversal.dogi.design.works
関総業
BRAVO
●メディア:AbemaTV
●入場料金(消費税込):S席 10,000円
A席 7,000円
B席 5,000円 (完売)
※小学生以上有料 小学生未満は席が必要な場合は有料
●お問合せ:ラバーランドinfo@quintet-fight.com

■史上最大のグラップリング五人ピック QUINTET公式HP
https://www.quintet-fight.com/

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

K-1で活躍した極真空手戦士と女性柔道家の戦い【連載:アキラの着目】

今回は、空手家と女性柔道家が戦う試合を取り上げる。

とは言っても、一般的にいわれている異種格闘技戦とは異なり、NHK WORLDで放送されていた番組『SAMURAI SPIRIT』(柔道編)におけるスパーリング的な試合なので、打撃は一切なしの柔道ルールだ。

空手家はK-1で活躍した”青い目のサムライ”こと極真会館空手家ニコラス・ペタス氏、女性柔道家はグランドスラムなど数々の世界大会で優勝した女子柔道48kg級の山岸絵美選手だ。

NHK WORLD『SAMURAI SPIRIT』(柔道編)での女子柔道48kg級・山岸絵美選手と”青い目のサムライ”こと極真会館空手家ニコラス・ペタス氏の柔道ルールによる試合
NHK WORLD『SAMURAI SPIRIT』(柔道編)での女子柔道48kg級・山岸絵美選手と”青い目のサムライ”こと極真会館空手家ニコラス・ペタス氏の柔道ルールによる試合

ナビゲーターに抜擢されたニコラス・ペタス氏が、番組放送回ごとに様々な日本武道に挑戦し、その武道の選手と試合をしたりする番組構成なので、「柔道編」では山岸絵美選手と対戦したわけだ。

元々柔道は、柔術の流れを組んだ格闘技で、明治時代になってから嘉納治五郎が諸流柔術の長所を集め、また、西洋から渡来してきたスポーツの概念を取り入れることで柔術の当身(打撃技)をあえてなくし、誰でもできるようにした武道だ。

ここで武道について簡単にいうと、本来武道はどのような相手でも対処できるような技術を有しているから、西洋のスポーツ概念である「階級制」を別に必要としない。

しかし、柔道は、嘉納治五郎が柔道というものを創った瞬間から、現在のような「階級制」になることが予想されていた(!?)であろうから、柔道はスポーツでもあるのは言うまでもないし、現在の柔道をみて誰もスポーツではないとは思わない。

そうしたスポーツである柔道という観点からすると、山岸絵美選手とニコラス・ペタス氏との対戦は、あまりにも体格が異なり過ぎて、スポーツ的試合というよりは武道的試合であり、「無差別級」の試合とみることができ、興味深かった。

対戦結果は、ここで書くよりも実際に動画を観て、知った方が良いだろう。

■『SAMURAI SPIRIT』(柔道編)

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099