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「ドカベン」、「あぶさん」の漫画家・水島新司さん引退【連載:アキラの着目】

人気野球漫画「ドカベン」や「野球狂の詩」、「あぶさん」などの作品で知られる漫画家の水島新司さん(81)が12月1日に突然、所属事務所を通じて引退を発表した。

12月1日に突然の引退発表をした、人気野球漫画「ドカベン」や「野球狂の詩」、「あぶさん」などの作品で知られる漫画家の水島新司さん(81)
12月1日に突然の引退発表をした、人気野球漫画「ドカベン」や「野球狂の詩」、「あぶさん」などの作品で知られる漫画家の水島新司さん(81)

その際に「昭和33年(1958年)18歳で漫画家としてデビュー。今日まで63年間頑張って参りましたが、本日を以て引退することに決めました」とのコメントがあったものの、引退の理由については明らかにしていない。

水島新司さんは、1970年代から「男どアホウ甲子園」、「野球狂の詩」、「ドカベン」、「あぶさん」といった野球漫画を描き始め、とりわけ「ドカベン」は1972年の連載開始から2018年の連載終了まで続いた代表作(全205巻)で、世代を超えて愛されてきた。

水島漫画は、それぞれの作品に登場する主人公および脇役は皆個性的で、一度見たら忘れないほどのインパクトがあるのが特徴の1つ。

なぜか1人だけ野球帽を被らずに学生帽で甲子園大会を含む全試合を高野連からのお咎めもなくプレーする岩城(「ドカベン」に登場)を始め、ストーリーを豊穣にする多彩なキャラクターが多かった。

先日の筒美京平さんの逝去といい、また1つ”昭和”が消えていく。

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

印刷業界の”あるあるネタ”満載の漫画『今日も下版はできません!』【連載:アキラの着目】

世の中には印刷物が溢れかえっている。

ファミレスに入れば、メニューを手に取らない人はいないだろう。

客の食欲をそそるように、色調を考えてメニューは印刷されているし、選挙ポスターも印象が良くなるように様々な工程毎に修正や補正がなされて印刷されている。

その一方で、お目にかかった人もいるかと思うが、パンフレットを手に取って見たら、活字ミスのまま印刷されており、その訂正のために「正誤表」が封入されている場合もあったりするのだ。

こうした良いことも悪いことも含めた、印刷業界の”あるあるネタ”を面白おかしく描き上げた漫画が『今日も下版はできません!』だ。

ちなみに漫画タイトルにもなっている「下版」とは、その名の通り、「版を下ろす」という意味で、万全な「版下」を印刷現場に入れて、実際の印刷工程に移ることを指す専門用語だ。

「ゲットナビ」というWEBサイトで連載されている『今日も下版はできません!』は秘かな人気となっており、過去にオフセット印刷会社の営業マンだった筆者を過去にタイムスリップさせてくれた。

第1話「気になっちゃうんです!」から、印刷に無知な人でも笑えてしまうエピソードを題材に取り上げており、「へぇ~、印刷物が納品される裏では、こんなことが行われていたのか!」と新たな発見があることだろう。

【新連載】“印刷業界あるある”が炸裂する漫画「今日も下版はできません! 」 第1話「気になっちゃうんです!」 | GetNavi web ゲットナビ
【新連載】“印刷業界あるある”が炸裂する漫画「今日も下版はできません! 」 第1話「気になっちゃうんです!」 | GetNavi web ゲットナビから引用

筆者がオフセット印刷会社にいた時も様々なことを経験し、印刷ミスにも直面したものだ。

印刷ミスは、残念ながら人間が手配している以上、決して0(ゼロ)にはならないし、なってもいかにリカバリーするかが問われるのだ。

酷い印刷ミスでこんなのがあった。

そもそも元々の版(=版下)の段階で間違いに誰も気づかず、納品されてから会社社長の顔写真が平社員の顔写真になっていることに気づき、刷り直しということもあった。

嘘みたいな話だが、どうせ間違っていないだろう、と高をくくっていると、大抵ミスに繋がってしまうのだ。

もちろん毎日頻繁に印刷ミスが起こるわけではないのだが、年に数回はクライアントに上司共々頭を下げて謝ることは”あるある”だった。

その辺りの類似するシーンも、漫画『今日も下版はできません!』を読み進めていくと出てくるし、印刷業界特有の専門用語に関する丁寧な解説もあるので、誰でも読んで微笑むことができる漫画だ。

■【新連載】“印刷業界あるある”が炸裂する漫画「今日も下版はできません! 」 第1話「気になっちゃうんです!」 | GetNavi web ゲットナビ
https://getnavi.jp/comic/64337/

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

大谷翔平投手の球速は、フィクションを超えている!【連載:アキラの着目】

今シーズンから米国メジャー・リーグに活躍の場を移した大谷翔平選手の快進撃が止まらないのは周知の通り。

3試合連続のホームランを打っただけでなく、今度はオークランド・アスレチックス相手に6回までノーヒットノーランに抑えるピッチングを披露。

メジャーリーグ・アナハイム・エンゼルスの大谷翔平選手

持ち前のMAX 165kmの速球と、”テーブルから転げ落ちる程の落差”と評されたフォーク・ボール(スプリットフィンガー・ファストボール)で、メジャーリーガーをバッタバッタと切り倒す様は、実に観ていて気持ちが良い。

しかし、前述したように日本人投手でMAX 165kmの速球は、昔の日本では考えられないほどの速さなのだ。

筆者が幼少時のプロ野球投手の球速は、大体MAX130km台の投手が多く、江川卓投手が140km台のストレートを投げた時は、結構速い投手だなという印象が個人的にはあった。

そういった時代だったからこそ、漫画家の水島新司先生は、自身の作品である漫画「ドカベン」の中で、速球が持ち味のクリーン・ハイ・スクール・影丸投手のMAX球速を145kmに、捕球するとキャッチャーが骨折してしまうほどの剛速球を投げる横浜高校・土門投手のMAX球速を155kmに、白新高校・不知火投手のMAX球速を162kmに設定していたのだ。

漫画「ドカベン」で山田太郎の好敵手・クリーン・ハイ・スクール・影丸投手 - (C)水島新司
漫画「ドカベン」で山田太郎の好敵手・クリーン・ハイ・スクール・影丸投手 - (C)水島新司
漫画「ドカベン」で山田太郎の好敵手・横浜高校・土門投手 - (C)水島新司
漫画「ドカベン」で山田太郎の好敵手・横浜高校・土門投手 - (C)水島新司
漫画「ドカベン」で山田太郎の好敵手・白新高校・不知火投手 - (C)水島新司
漫画「ドカベン」で山田太郎の好敵手・白新高校・不知火投手 - (C)水島新司

MAX球速130kmが当たり前だった時代に、MAX球速を145km~162kmに設定したことは、ある意味リアルの世界では、そうそうお目にかかれない、あるいは絶対にあり得ない球速だったことだろう。

それが平成30年の現在では、リアルな大谷翔平投手が、完全にそうしたフィクションの世界を超えてしまった。

昔の日本では考えられない球速であり、隔世の感を感じずにはいられない。

今後10月までメジャーリーグでの熱き戦いは繰り広げられることと思うが、その長丁場でどれだけ現状のペースをキープしながら、好成績を収められるか、大谷翔平選手には投手・打者ともにさらなる期待がかかる。

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099