人気野球漫画「ドカベン」や「野球狂の詩」、「あぶさん」などの作品で知られる漫画家の水島新司さん(81)が12月1日に突然、所属事務所を通じて引退を発表した。
その際に「昭和33年(1958年)18歳で漫画家としてデビュー。今日まで63年間頑張って参りましたが、本日を以て引退することに決めました」とのコメントがあったものの、引退の理由については明らかにしていない。
水島新司さんは、1970年代から「男どアホウ甲子園」、「野球狂の詩」、「ドカベン」、「あぶさん」といった野球漫画を描き始め、とりわけ「ドカベン」は1972年の連載開始から2018年の連載終了まで続いた代表作(全205巻)で、世代を超えて愛されてきた。
水島漫画は、それぞれの作品に登場する主人公および脇役は皆個性的で、一度見たら忘れないほどのインパクトがあるのが特徴の1つ。
なぜか1人だけ野球帽を被らずに学生帽で甲子園大会を含む全試合を高野連からのお咎めもなくプレーする岩城(「ドカベン」に登場)を始め、ストーリーを豊穣にする多彩なキャラクターが多かった。
先日の筒美京平さんの逝去といい、また1つ”昭和”が消えていく。