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合格祈願の受験生が訪れる上野大仏【連載:アキラの着目】

今回のニッポンニュースはちょっと変わった大仏を取り上げる。

その大仏とは、上野恩賜公園内にある東叡山寛永寺に鎮座している上野大仏(パゴダ)だ。

上野大仏 東叡山 寛永寺 公式ホームページ から引用
上野大仏
東叡山 寛永寺 公式ホームページ から引用

寛永8年(1631年)に越後村上藩主である堀直寄が、戦死者慰霊のために漆喰で造った釈迦如来坐像の上野大仏。

天保4年(1647年)の大地震で倒壊したが、1658年~1661年に金銅像という名前で再び造られた。

その後も幾多の火災や大地震等の自然災害で上野大仏は体の一部や頭部が破損し、その度に修復されたのだが、1923年の関東大震災ではついに頭部が落下してしまった。

さらに不幸なことに、第2次世界大戦時には軍の供出令により胴体を徴用されてしまい、顔のみがレリーフとして保存された。

現在では、大仏殿の跡地にはパゴダ(仏塔)が建立され、本尊として旧薬師堂本尊の薬師三尊像が祀られている。

上野大仏は、奈良・東大寺の大仏像(約18m)や鎌倉大仏像(約11m)と比較すると、小ぶりな約6mであるが、合格祈願で訪れる受験生が多い大仏として知る人ぞ知る存在だ。

なぜ受験生が合格祈願で訪れるのかというと、頭部が落下し、もうこれ以上落ちることはない仏像であることから、その落ちないというご利益にあやかろうということだそうだ。

何かしらの試験や検定に合格したい人は、一度は訪れてみたいスポットだ。

■東叡山 寛永寺 公式ホームページ
http://kaneiji.jp/information7sp.html

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

うづくりで木目の質感や深みを再現・東大寺大仏殿模型【連載:アキラの着目】

うずくり大仏殿(完成品) - 小林工芸HPから引用2度(鎌倉時代・江戸時代)の焼失を経て再建された世界最大級の木造建築・東大寺大仏殿。
世界最大級の木造建築・東大寺大仏殿

その東大寺大仏殿が、昭和20年創業の小林工芸によって木製模型となって絶賛販売中だ。

もちろん、東大寺大仏殿だけではなく、その中に安置された盧遮那大仏(=奈良の大仏)も木製模型になっているのはいうまでもない。
東大寺大仏(盧遮那大仏)

寺社建築の繊細さ、屋根の勾配・反りを独自の方法で解析・実践している小林工芸は、うづくり(浮造)という技法も駆使して東大寺大仏殿と盧遮那大仏を再現している。
うずくり大仏殿(完成品) - 小林工芸HPから引用うずくり大仏殿(完成品) - 小林工芸HPから引用うずくり大仏殿(完成品) - 小林工芸HPから引用

うずくり大仏殿(完成品) - 小林工芸HPから引用
うずくり大仏殿(完成品) – 小林工芸HPから引用

うづくり(浮造)とは日本に元々ある技法で、木目の固い部分を残し、柔らかい部分をブラシで削ることにより、さらに木目の凹凸や陰影を強調できるようになり、木の表情が豊かになる技法をいう。

一言でいうと、うづくり(浮造)をすることで、木に高級感が漂い、重厚な雰囲気になるのだ。

このうづくり(浮造)をリアルな建築物に駆使するのではなく、あえて模型に駆使しているところにリアリティやラグジュアリーも感じるのだ。

実際、東大寺大仏殿の模型を観てみると、「実物はおそらくこうなんだろうな」と思わせるに足りる、木製模型ならではの質感で、プラモデルだとこうはいかなかったことだろう。

この東大寺大仏殿の木製模型を観ながら、観光した時の思い出に浸るという、回想目的で購入するのもありかも。

ちなみに東大寺大仏殿木製模型は完成品で販売されているのであしからず。

■うずくり大仏殿(完成品) – 小林工芸
http://kobayashikougei.shop-pro.jp/?pid=133895162

※平成31年3月1日現在、海外発送を行っていない

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099