うづくりで木目の質感や深みを再現・東大寺大仏殿模型【連載:アキラの着目】

うずくり大仏殿(完成品) - 小林工芸HPから引用2度(鎌倉時代・江戸時代)の焼失を経て再建された世界最大級の木造建築・東大寺大仏殿。
世界最大級の木造建築・東大寺大仏殿

その東大寺大仏殿が、昭和20年創業の小林工芸によって木製模型となって絶賛販売中だ。

もちろん、東大寺大仏殿だけではなく、その中に安置された盧遮那大仏(=奈良の大仏)も木製模型になっているのはいうまでもない。
東大寺大仏(盧遮那大仏)

寺社建築の繊細さ、屋根の勾配・反りを独自の方法で解析・実践している小林工芸は、うづくり(浮造)という技法も駆使して東大寺大仏殿と盧遮那大仏を再現している。
うずくり大仏殿(完成品) - 小林工芸HPから引用うずくり大仏殿(完成品) - 小林工芸HPから引用うずくり大仏殿(完成品) - 小林工芸HPから引用

うずくり大仏殿(完成品) - 小林工芸HPから引用
うずくり大仏殿(完成品) – 小林工芸HPから引用

うづくり(浮造)とは日本に元々ある技法で、木目の固い部分を残し、柔らかい部分をブラシで削ることにより、さらに木目の凹凸や陰影を強調できるようになり、木の表情が豊かになる技法をいう。

一言でいうと、うづくり(浮造)をすることで、木に高級感が漂い、重厚な雰囲気になるのだ。

このうづくり(浮造)をリアルな建築物に駆使するのではなく、あえて模型に駆使しているところにリアリティやラグジュアリーも感じるのだ。

実際、東大寺大仏殿の模型を観てみると、「実物はおそらくこうなんだろうな」と思わせるに足りる、木製模型ならではの質感で、プラモデルだとこうはいかなかったことだろう。

この東大寺大仏殿の木製模型を観ながら、観光した時の思い出に浸るという、回想目的で購入するのもありかも。

ちなみに東大寺大仏殿木製模型は完成品で販売されているのであしからず。

■うずくり大仏殿(完成品) – 小林工芸
http://kobayashikougei.shop-pro.jp/?pid=133895162

※平成31年3月1日現在、海外発送を行っていない

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099