東京都江東区亀戸にある風変わりな純喫茶が「珈琲道場 侍」(昭和53年創業)だ。
この「珈琲道場 侍」は変わったことづくめ。
店名に「道場」と「侍」が付いているし、カウンター全席がロッキングチェアであるし。
もちろんこれらには、しっかりとした理由が存在する。
店名に「道場」と付けたのは、元々マスターの実家が合気道の道場だったことに由来。
自分の強みである「武道の教え・精神」を喫茶店経営に活かしたいとのことで始めたのが、「珈琲道場 侍」なのだ。
武道精神を基盤にしている喫茶店ゆえに、客への配慮を重要視しているのが特徴だ。
「例えばラーメン屋に来る人は、お腹が空いてラーメンが食べたいから来る、という人がほとんどですよね。でも喫茶店は違う。コーヒーが飲みたいだけじゃない。疲れたからちょっと休みたいとか、ゆっくり考え事をしたいとか、いろんなお客様が来る。だから、お客様一人一人に合わせた対応が大切なんです。」
客の間で評判となっているのは、そうした配慮もさることながら、冒頭で少し触れたカウンターに並ぶロッキングチェアーだ。
「ある時、公園でブランコに座りながら一服して、どんな店がいいかと考えながら、あれ?揺れるって面白い、ブランコって良いんじゃないかって。そこからロッキンチェアーを思いついた」
スペースを取るロッキングチェアーは店内の席数が制限される等、レイアウトデザイン上の制約が出てくるが、それでもカウンター席はロッキングチェアーにこだわった。
ただし、いくら斬新な内装やコンセプトの店でも、肝心の珈琲や料理が美味くなければ、集客できない。
だが、「珈琲道場 侍」は、水出しアイスコーヒーやポテトチーズ焼き、独特な味わいのマヨネーズ、大奥カクテル、等々、珈琲や料理も好評を得ているのだ。
それだけではない、やはり武道的観点から「動(どう)」に勝るものはないと気づいた。
すなわち「動」とは店内を動き回るスタッフのことで、駄目なスタッフならば、どんなに珈琲が美味しくても集客に繋がらない。
だからこそ、接客には徹底してこだわり、例え同じ客であっても、毎回同じ接客対応にはしないのだとか。
侍や道場が付く店名や和の内装といった、目に見える物が先行しがちだが、実は目に見えないコンセプトや気配りなどが、まさにサムライ精神や武道精神そのもので、「珈琲道場 侍」だけの特筆すべき点だ。
ぜひ行ってみたい喫茶店だ。
【珈琲道場 侍 詳細】
・所在地:〒136-0071 東京都江東区亀戸6-57-22 サンポービル2F
・アクセス:JR亀戸駅 東口 徒歩1分、東武亀戸線亀戸駅 徒歩3分
・営業時間:8:00 ~ 25:00
・定休日:日曜日
・座席数:40席(喫煙席有・分煙なし)
・予約・問い合わせ:03-3638-4003
■JR亀戸駅東口すぐ、美味しいコーヒー「珈琲道場 侍」
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スマホ版
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■珈琲道場侍公式ツイッター
https://twitter.com/gpz900rninnjya
※料金、時間、座席等の情報は、令和元年5月6日現在のもの