貧困母子の心中事件や、ダブルワークやトリプルワークで子供との時間を取ることができず、親不在中に子供が事件に巻き込まれてしまうといったことがいつの頃からか頻発している現代・日本。
また、日本国内における子供の7人に1人が貧困状態にある。
そんな状況を見るに見かねて立ち上がったのが「おてらおやつクラブ」だ。
「おてらおやつクラブ」は、全国の寺院と支援団体、そして檀信徒及び地域住民が協力して、慈悲の実践活動を通じ、貧困問題の解決を目指す団体だ。
具体的にどのような活動をしているのかというと、寺院にお供えされる様々な「おそなえもの」を、仏様からの「おさがり」として頂戴し、子供支援団体の協力の下、経済的困難を極める家庭に「おすそわけ」するのだ。
ちなみに「おすそわけ」は、菓子や果物、食品・日用品など多岐にわたる。
貧困状態に陥る要因は様々で、行政や民間団体なども貧困に対する施策を展開しているものの、決して十分とはいえず、経済的困窮者を自己責任論で見捨ててしまうことはできないという観点から、「おてらおやつクラブ」は物資の支援だけにとどまらず、経済的困窮者の状況を想像し、寺院が地域住民らと共に模索しながら慈悲の実践活動もおこなっている。
こうした活動は、全国に7万以上あるといわれる、どの寺院も容易に参加することが可能な取り組みだ。
無理のない範囲で支援活動をスタートして、活動参加をきっかけとして貧困問題に接し、檀信徒、地域住民らと共に寺院の存在価値や仏教の利他精神などを考えることに繋がる良い機会にもなっているとのことだ。
今後、参加寺院が増えることを願うばかりだ。
■おてらおやつクラブ 貧困問題に取り組む 寺院の社会福祉活動
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