昭和のドラマを観るのが好きな人は、結構いるものだ。
現在と異なる東京の町を観ることができるから、という理由で観る人もいるのだが、筆者もその1人だ。
それも、自分の知っている町だとなおさら嬉しくなり、何回も録画あるいはDVDを巻き戻しては、再生して確認するということまでしてしまうのだ。
特に昭和の名刑事ドラマ『西部警察』は根強いファンがいることから、ロケ地の”解析サイト”まであるくらいだ。
そうした”解析サイト”で把握してから『西部警察』を観ると、「なるほど~、あの場所か!」といとも簡単にわかってしまうのだ。
そんなわけで、『西部警察』は、主に港区芝浦エリアで撮影されていたことが判明。
昭和の芝浦は、倉庫だらけで今ほど一般車両の交通量が多くなく、比較的カーチェイスやカーアクションを撮影しやすかったのかもしれない。
数あるカーチェイスやカーアクションの中でも、「東京都芝浦御循水路 護岸対策工事」の衝立を高速走行で突き破り、運河を飛び越えるシーンはダントツで視聴者の脳裏に焼き付いたが、その場所もどこだか解析されているのだから、『西部警察』マニア恐るべしだ。
まずは、その場所の地図。
赤い線の通りにフェアレディZが走行し、運河を飛び越えたわけだ。
あとはシーン毎に今昔で対比しよう。
昭和 『西部警察』
現在
昭和 『西部警察』
現在
昔に比べて、現在の運河は幅が狭くなっていることがわかる。
この幅ならば、大ジャンプは楽勝だが、昭和の当時はギリギリ対岸に着地した後、フェアレディZは裏返しになり、ドライバーのスタントマンは脊髄を損傷する大怪我を負ったとのことだ。
現在では、この港区芝浦の地が、『西部警察』のカーチェイスやカーアクションを撮影していたロケ地だったとは、昔からの住民でない限り、ほとんど誰も知らないだろう。
東京の町を今昔対比するのは面白いものだ。