前回は、お台場の地名の由来となった、品川台場(品川砲台)の成り立ちについて説明した。
今回は、実際に品川台場(品川砲台)の中で現存している第三台場のレポートをお伝えする。
第三台場へのアクセスは、ゆりかもめが便利で、「お台場海浜公園」駅で下車する。
新橋からゆりかもめに乗り、「芝浦ふ頭」駅を過ぎて、お決まりのループも過ぎると、右手に第三台場を眺望することができる。
あらためて東京湾の中に築造された人工島なんだと認識できる。
「お台場海浜公園」駅で下車し、西側の海方面へ歩くと、台場公園やデックスお台場が網羅された案内図が現れる。
これを見て、まずは第三台場が方形であることを頭に入れておこう。
余談だが、なぜ第三台場は方形なのかというと、十字砲火を可能にするためなのだ。
話を元に戻そう。
案内図の裏手に回ると、大砲の弾に見立てた、丸い球状のオブジェなのか腰掛けなのか不明なものが現れる。
この球に座ってしばしお台場の浜辺を眺めるのもいいだろう。
西に向かって歩みを進めると、第三台場へ向かう”土橋”に着くので、そこをさらに歩いて行く。
2分も歩けば、第三台場が視界に入ってくる。
私が行った時は、欧米人女性2人が佇んでいた。
打込み接ぎ(うちこみはぎ)という石の積み方があるのだが、それに似た石垣を観ることができる。
木造の階段を上がっていくと、ちょっとした土塁に刻まれた道2本が現れるので、どちらかを通っていくと、
台場公園案内に出くわすので、しっかり品川第三台場のあらましについて読んでおこう。
台場公園案内を見たら、品川第三台場の内側に目を向けてみる。
広大な窪地が視界に飛び込んでくるので、現在自分のいる場所がいかに高く、高低差があるか、一目瞭然だ。
品川第三台場の南側角にまで行くと、某お台場テレビ局と品川第三台場の松とのコラボを観ることができる。
同じ場所から90度西方向に顔を向けると、今度は緑の生い茂った防波堤(左)と、品川第六台場(中央から右)が見える。
そのまま西方面に進むと、今度は大砲の台座が現れる。
古めかしい大砲の台座だが、幕末期のものではなくレプリカなので、感極まらないように(微笑)。
品川第三台場の西側角まで行くと、品川第六台場とレインボーブリッジの異色の組み合わせを観ることができる。
次は、広大な窪地に下りてみよう。
点々と連なった置石は、陣屋跡だ。
これまた当時のものではなくレプリカなので、誤って感激して、頬ずりしないように(微笑)。
窪地の南にあるかまど跡にも踏み込んでみよう。
城郭の虎口(出入口)のように石垣で固められた所を入り込むと、かまど(右)が見えた。
かまどをよく見ると、複数の鍋を火にかけられるような造りになっている。
因みにこのかまども当時のものではなくレプリカなので、感激して号泣しないように(微笑)。
品川第三台場の東側に行くと、今度は弾薬庫を観ることができる。
この弾薬庫は当時のままなので、感激して号泣しても構わない(微笑)。
以上、品川第三台場はじっくり観ても良し、気軽に散歩するのも良し。
人工島の割には草木が密集し、自然豊かで、野生の鳥も飛来してくるので、観光穴場スポットとしてもおすすめだ。
これでお台場は、品川台場から由来した地名ということがしっかりわかって頂けたかと思う。