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プロレスファンを”教育”して、総合格闘技ファンに育て上げた前田日明【連載:アキラの着目】

昨日の大晦日、筆者はさいたまスーパーアリーナで『RIZIN』を観戦していたのだが、相変わらず歯がゆい思いを感じずにはいられなかった。

なぜならば、本来総合格闘技を取り仕切るべき人が取り仕切っていないからだ。

なぜ高田延彦が総合格闘技を取り仕切るのか、それよりも前田日明が取り仕切るべきなのではないか。

前田日明リングス総帥
前田日明リングス総帥
「前田日明45th Anniversary」より引用

今でこそ未熟ながらも総合格闘技という競技ジャンルが確立し、大晦日に興行が打てて、多くの観客・ファンが入っている状況だが、ここまでに至る道程は一朝一夕にできたわけではなかった。

そもそも総合格闘技自体が存在しない、ゼロからのスタートだったので、茨の道だったのだ。

総合格闘技のなかった時代では、プロレスが熱狂的な求心力を持っていた。

しかし、プロレスはかなり特異なジャンルで、知れば知るほど「?」ということが頭をよぎってしまうものでもあったのだ。

その疑問符を解消してくれ、というファンのニーズに応えたのが、佐山聡(初代タイガーマスク)であり、前田日明だったのだ。

佐山聡と前田日明の目指す所は、ほぼ同じで、ファンの「?」を解消すべく、「プロレスのスポーツ競技化」を推進しようとしたのだが、方法論が異なっていた。

佐山聡はラジカルに「プロレスのスポーツ競技化」を進めようとしたのだが、前田日明はじっくり時間をかけて進めようとしたのだった。

佐山聡の急進的な「プロレスのスポーツ競技化」だと、観戦の目が肥えた”エリート・プロレス・ファン”しかついてこれない。

まだアキレス腱固めやヒール・ホールドといった関節技や打撃技が、今のように多くのプロレス・ファンに幅広く認知されていなかったので、まずは関節技とはこんなふうにかけて、こんな所が痛いんですよ、利くんですよ、といったことを試合を通じて啓蒙するところから始めなければならなかったのだ。

だから佐山聡が創り出した総合格闘技「シューティング」(現・修斗)は、当時プロレスファンを多く誘導することができず、興行的に苦戦を強いられ、アングラな格闘技に過ぎなかった。

それを目の当たりにしていた前田日明は、選手が食っていけるようにするためには興行的な成功を収めなければならない、そのためにはプロレス・ファンを”教育”して、総合格闘技ファンへとバージョン・アップさせて、総合格闘技の会場に来てもらうしかないと考えたのだ。

その”教育”装置がUWF(ユニバーサル・レスリング・フェデレーション)なのだ。

第1次UWFでは、佐山聡と前田日明は共に在籍していたのだが、前述の方法論の違いで決別、佐山聡は独自の総合格闘技「シューティング」を興し、前田日明はその後第2次UWFへと突き進む。

特にこの第2次UWFがプロレスと総合格闘技の架け橋的存在というか移行的存在となり、プロレス・ファンは総合格闘技ファンとして前田日明に育てられたのだった。

だから、この功績により、本来総合格闘技を取り仕切るのは前田日明だろ、というのはそういうことなのだ。

今年2018年は、その前田日明が久々に本格的に動き出す。

かつてのRINGS(リングス)のようなヘビー級の大会を開催するという。

前田日明から目が離せない!

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

”ドラゴン”藤波辰爾、”千の顔を持つ男”ミル・マスカラスと夢のタッグ結成!【連載:アキラの着目】

「ドラゴン」の異名を持つ、プロレスラー・藤波辰爾選手(63)が今月10月27日に自身の主宰するプロレス団体「ドラディション」の後楽園ホール大会で”千の顔を持つ男”のキャッチフレーズを持つ仮面貴族ミル・マスカラスと夢のタッグを結成する。

ドラディション10.27後楽園ホール大会に出場するミル・マスカラス
ドラディション10.27後楽園ホール大会に出場するミル・マスカラス ドラディション公式ホームページより引用

後楽園ホール大会で藤波選手は、ミル・マスカラス、武藤敬司選手と夢のタッグを結成し、ザ・グレート・カブキ、新崎人生、KAZMASAKAMOTO組と対戦する予定。

ドラディションに出場する武藤敬司選手
ドラディション公式ホームページより引用

さらに、初代タイガーマスクも招聘し、一時代を築いたスーパー・レジェンド・プロレスラーもミル・マスカラスと同じリングに立つとのことだ。

日本プロレス時代に初来日したミル・マスカラスは、今年で75歳。

かつて試合の度にマスクを変えて登場したことで”千の顔を持つ男”と称され、また、華麗な空中殺法で昭和のプロレスファンを虜にしてきた。

そのマスカラスをタッグ・メンバーに組み込むことで、前述の昭和プロレスファンを再び魅了すること、また、今のプロレスファンにも往年のレジェンド・レスラーを知ってもらいたいこと、などが今回ミル・マスカラスを招聘した目的なのだとか。

「今のファンはマスカラスという名前は知っていると思うんだけど、実際にどんな選手だったのかイメージは薄いと思うんですよ。だからこそ、今、呼ぶことで昭和の時代と今をつなぐことを自分はやりたい。それが未来のプロレスにとって意義のあることだと思っています」

今年4月における自身のプロレスラー生活45周年を祝う大会では、かつて新日本プロレスで激闘を繰り広げたビッグバン・ベイダーを招聘し、オールド・プロレスファンを唸らせた。

40周年、45周年などの「●●周年」の大会後にレジェンド・レスラーたちがリング上で勢揃いし、記念撮影をするのも「ドラディション」の恒例行事となっている。

先の45周年大会では、藤波を囲む猪木、長州力、前田日明、木村健吾、ビッグバン・ベイダー、武藤敬司、越中詩郎らに向けて、夥しいフラッシュが焚かれた。

ドラディション
ドラディション公式ホームページより引用

今月末の大会に向けて語る藤波の目は、少年のようにキラキラと輝いていた。

■プロレスリング DRADITION(ドラディション)
http://www.muga-world.jp/

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

鈴木みのる選手、頸髄完全損傷の高山善廣選手のための支援呼びかけ【連載:アキラの着目】

プロレス団体「DDTプロレス」は、9月4日都内で、DDT 5.4大阪豊中大会で頸椎を負傷した「プロレス界の帝王」高山善廣(50・高山堂所属)の現状について会見を開き、頸髄完全損傷で高山の回復は見込みなしと診断されたことが発表された。

会見には「DDTプロレス」高木三四郎社長、高山の盟友である鈴木みのる選手も出席、高山を支援する団体「TAKAMANIA(タカヤマニア)」を立ち上げて、募金活動を始める。

高山のマネジャー・石原真氏からは「首の手術を受けた後、心臓停止などのトラブルもあり、術後の経過が思わしくなく、なかなか皆様にご報告できる状況にありませんでした。リハビリ頑張りますので、今後とも宜しくお願いします」との高山のコメントが読み上げられた。

高山は、DDT 5.4大阪豊中大会で試合中に前方回転エビ固めをかけた際に頭から落ちて動けなくなり、大阪市内の病院に救急搬送され、首から下の感覚がなく人工呼吸器をつけている状態になった。

5月8日に手術を受けたものの、それでも首から下の感覚がなく人工呼吸器で呼吸していたが、自力での呼吸ができるようになり、8月中旬に関東の病院に転院、現在は「回復の見込みは現状ないと言われている。本人も絶望を口にする状態だったが、少しでも望みを持ってリハビリを頑張っている」とのこと。

盟友の鈴木みのる選手は「親友です。クソ野郎が何を言っても響かないと思いますが、みなさん、力を貸して下さい。UWFの大先輩の前田日明さん、ぜひ力を貸して下さい」と涙ながらにコメントした。

募金先

【銀行振込】
東京三菱UFJ銀行
代々木上原支店
(店番号)137
口座番号:普通預金 0057767
口座名義:株式会社 高山堂
※通帳は高山選手の奥様が持っています。

高山善廣
高山善廣オフィシャルブログ(https://ameblo.jp/takayama-do/)より

◆高山善廣(たかやま・よしひろ)
プロレスラー。
1966年(昭和41年)9月19日、東京都墨田区生まれ、身長196センチ、体重135キロ。
高田延彦の設立したUWFインターで93年デビュー。
新日本プロレス、全日本プロレス、プロレスリング・ノアのプロレス3大団体におけるシングルとタッグの王座を唯一獲得した。
総合格闘技では2003年にPRIDEのリングでドン・フライ選手と壮絶な殴り合いで男を上げる。
2004年8月に脳梗塞を発症し、約3年間療養した後、プロレスのリングに復帰。
得意技は「エベレスト・ジャーマン・スープレックス・ホールド」。

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責任編集:拡輪 明-HS099