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江戸っ子と名乗れるのは?【連載:アキラの着目】

「てやんでぇ、こんちくしょう!」
「べらんめぇ、馬鹿言ってんじゃねぇよ!」
「すっとこ、どっこい!」

威勢のいい、独特の言い回しをする江戸っ子。

江戸っ子

だが、一口に江戸っ子といっても、実はもっと細分化されるのだ。

それもそのはず、「大江戸八百八町」とも称される大都市・江戸なのだから、町ごとに特色があり、それぞれの町に住む人種や職業も異なったりするので、気質も同じではないし、全ての江戸の人たちを江戸っ子とはいわないのだ。

神田生まれだと「神田っ子」、芝の生まれだと「芝っ子」、同様に「下谷っ子」、「本所っ子」、「深川っ子」と呼び分けているのだ。

では、江戸っ子という人たちはいないのかというと、ちゃんといるわけで、それは日本橋生まれの人たちが江戸っ子と名乗れる。

前述の「神田っ子」、「芝っ子」などの人たちは、日本橋に対し敬意を払っているので、自分たちは江戸っ子と名乗らずに、江戸っ子と名乗るのは日本橋生まれの人たちに譲ってあげよう、ということで「江戸っ子=日本橋生まれ」となっている。

また、最低でも3代続いて江戸に住み着いていないと、江戸っ子と名乗ってはいけない、という暗黙のルールもあったりする。

他所もんが江戸に住み着いても、安易に江戸っ子と名乗らせないためなのか、そこのところはよくわかっていないのだが。

そんなわけで、江戸っ子と名乗れるのは「日本橋生まれで、最低でも3代続いて江戸に住み着いていること」に当てはまる人ということになる。

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099