日本が世界に誇る企業は、TOYOTAやPanasonicなどいくつか挙げられるが、今回のニッポンニュースで取り上げる世界的な日本企業はタミヤだ。
タミヤは超トップの老舗プラモデルのメーカーで、筆者が子供の頃から精密な再現で定評があった。
あえて実名を明かさないが、A社のプラモデルのパーツは精密ではなく、それに比べタミヤのプラモデルのパーツは惚れ惚れするほどの精密さで、子供心にもタミヤのプラモデルは実物の再現性がハンパでないなと思ったものだ。
そのタミヤは創業時からずっと今日まで静岡県に本社を置き、高度経済成長期にはプラモデルのみでなくRC(ラジオコントロール)カーにも拡げ、現在に至っている。
今では、RCカーを走らせるための専用コース・タミヤ掛川サーキットまで造っており、この”聖地”で開催される「タミヤグランプリ」に出場したいがために、内外からRCカー・マニアが集結するのだ。
そもそもなぜタミヤはこうしたRCコース・タミヤ掛川サーキットを造ったのかというと、直接ユーザーから製品への要望を得るためなのだとか。
実際に走行したRCカーの生データを取得できるのは、やはり自社サーキットの最大の強みだ。
RCカーのレースを計画し、実際にRCカーのレースを開催、レース中のRCカーの生データをつぶさに検証・分析し、改善してRCカーの製作キットに反映させるという、いわゆるマーケティングに使われるPDCAサイクル(Plan:計画 → Do:実行 → Check:評価 → Act:改善)をラジコンカーに適用させているのだ。
そのためにわざわざRCカーのためのレース場を造ってしまうのだから、さすが天下のタミヤというしかないだろう。
ちなみにこのタミヤ掛川サーキット、会員にならないと使用できない。
会員申込用紙はタミヤのHPからダウンロードするか、もしくはタミヤグランプリ係まで請求し、入会手続きはタミヤ掛川サーキットで行うことが可能だ。
会員になるには、もちろん無料ではなく、10,000円とカード製作費1,000円の計11,000円が会員の年会費としてかかる。
さらにタミヤ掛川サーキットで自分のRCカーを走らせるには、まだ以下の条件がある。
条件といっても、タミヤのサーキットなのだから「そうだよね、そのとおりだよね」、「その条件は当然守れますよ」というものばかりだ。
・サーキットの利用は、タミヤ製マシン(エンジン、電動)に限る
・電動カーのモーターはタミヤ製を使用し、他社製モーターの使用は禁止
・ブラシレスモーター使用時はタミヤ製アンプを使用すること
・走行用マシンのシャーシ、ボディはタミヤ製に限る
・エンジンカーのエンジンは、タミヤ製もしくはタミヤ製エンジンRCカーに付属のエンジンを使用すること
タミヤのファン、マニアからすれば、当たり前過ぎる内容ばかりなので、さすがにこれに背く輩はいないはずだ。
以上の条件をクリアしたタミヤのファン、マニアは、一人であるいは恋人や家族がいる人ならば、彼らも連れてタミヤ掛川サーキットを訪れる。
そんなお連れの人たちが退屈しないようなリゾート的雰囲気もタミヤ掛川サーキットは兼ね備えている。
女性や小さなお子様が気軽に利用できる専用スペースがあったり、ちょっとした身だしなみを整えるのに適した鏡があったり、はたまた解放感あふれるレストルームがあったり、坪庭を眺めてホッと一息する休憩室があったりで、下手なサービスエリアなんかに行くよりも貴重な体験ができたりするのだ。
RCカーに興味がない人でも、それなりに時間が潰せるような心配りがあるサーキット場、それもRCカー専用のは、ここタミヤをおいて他にはない。
興味のある人はぜひ行ってみよう。
【世界最大級全天候型オンロードRCコース・タミヤ掛川サーキット 詳細】
・所在地:静岡県掛川市淡陽66-1
・営業時間:午前9時~午後4時(平日、土日祝とも)
・定休日:毎週木曜日 ※取材・テスト等の事由で変更となる場合あり(タミヤ掛川サーキットカレンダーで要確認)
・利用料:1日1,000円(静岡県内在住者)、1日600円(静岡県外在住者)、会員以外:1日3,000円(静岡県内在住者)、1日2,000円(静岡県外在住者)
大学・高校生1日1,000円(静岡県内在住者)、1日600円(静岡県外在住者)
小中学生・女性1日600円(静岡県内在住者)、1日300円(静岡県外在住者)
※タミヤグランプリ等タミヤ主催のレースでは、会員以外の人でも無料参加可能
※半日料金での利用時間は午前(9時~13時)、午後(12時~16時)
・問合せ:タミヤグランプリ係 TEL 054-283-0002(8時~12時/13時~17時※土日祝除く)※冬期休業 2018年12月29日(土)~2019年1月3日(木)
タミヤ掛川サーキット TEL 0537-21-2266(9時~16時※木曜日除く)※冬期休業 2018年12月29日(土)~2019年1月3日(木)
■タミヤ掛川サーキット | タミヤ
https://www.tamiya.com/japan/rc/kakegawa_circuit/
※価格等は平成31年3月8日現在のもの