FJ時事新聞ニッポンニュース恒例の、昔の東京の街に関する写真や絵を見て、それがどこなのかをあてるシリーズの第5弾。
ではいつもの通り早速問題へ。
Q1.ここは東京のどこなのか?
Q2.ここは東京のどこなのか?
Q2.ここは東京のどこなのか?
おわかりになったであろうか。
では順番に正解を発表する。
A1.赤坂見附
正解は赤坂見附。
古い写真の右手には江戸城外堀の弁慶堀が、正面には密集した木造建築群の赤坂の街が、左手には少しだけ写る溜池の”尻尾”の水面(みなも)が写り込んでいるが、現在の写真だとすっかり首都高速道路でかき消されてしまった。
また、古い写真には、赤坂見附の坂道両側に土塁があるが、写真右手の土塁は現在でもわずかながら残っている。
A2.六本木(ドン・キホーテ六本木店付近)
これは比較的簡単な問題だったかと。
というのも、東京タワーがヒントになっているからだ。
出題した白黒写真は昭和33年以降に撮影されたと思われる。
なぜ昭和33年以降なのかというと、東京タワーの開業が昭和33年だからだ。
古い写真では、まだ低い空の六本木だが、現在の写真ではビルが道路に沿って林立し、一見して都会とわかるくらいに変貌を遂げてしまった。
ちなみに六本木は、戦前は軍の街で、現在のような浮かれた繁華街とは正反対の趣きであったとのこと。
A3.溜池(特許庁付近)
出題した木版画は、明治初期に井上安治によって描かれた東京真画名所図解『葵坂』だ。
葵坂というのは、現在の溜池交差点から特許庁の辺りまであった坂だ。
木版画では滝が描かれているが、この滝はここに元々あった溜池から流れ落ちたもので、地盤の落差があったことを物語っている。
その後、葵坂は傾斜を削られ、現在では上掲の写真のようにほぼ水平になってしまった。
では最後に恒例の今昔対比でおさらいを。
赤坂見附の今昔
六本木(ドン・キホーテ六本木店付近)の今昔
溜池(特許庁付近)の今昔
今後も気になる東京の街の浮世絵や錦絵、木版画、昔の写真を見つけたら、取り上げてみたい。