FJ時事新聞編集部ニッポンニュース担当は、地方の桜も見るべく、今回は国宝に指定された犬山城に繰り出した。
まずは、犬山城の簡単な歴史から。
犬山城は、天文6年(1537)、織田信長の叔父、織田信康によって木之下城より城郭を移して築城されたと言われ、木曽川沿いの小高い山に築かれた「後堅固(うしろけんご)の城」だ。
その後、城主は度々変わり、元和3年(1617)に尾張徳川家重臣・成瀬正成(なるせまさなり)が拝領。
この時に現在我々が目にしている近世城郭としての天守ができたと言われており、以後、成瀬家が幕末まで城主を務めた。
その成瀬家末裔が犬山城を引き続き所有、全国唯一の個人所有の城として保存されてきたが、平成16年(2004)、「財団法人犬山城白帝文庫」の所有となり、現在に至る。
筆者は自動車で行くも、11:20の時点で犬山城に最も近い大きな駐車場は満車状態、そのまま仕方なく前の車の後に自然な流れでついて行ったら、犬山城からかなり離れた犬山市役所の駐車場へと吸い込まれた。
犬山市役所から歩くこと約20分で犬山の城下町に。
情緒ある木造建物を目にしながら、通り奥にある犬山城を目指す。
近道となる、突き当りの神社境内を抜けると、チケット売り場となり、その先が桝形虎口だ。
真っすぐに敵を勢いよく侵入させないよう、右に90度折れ曲がる構造になっている。
暖かい春の日差しを浴びた桝形虎口は、ちょうど満開の桜とともに筆者を歓迎しているかのようで、リッチな心持ちになれる。
すかさず右に曲がると、遭遇するのが本丸へと通ずる鉄門(復元)だ。
ここを潜れば、国宝・犬山城だ。
天守に登る列に並びながら、桜とコラボした犬山城天守をしっかり堪能。
天守に上がっていくと、やはり最近多いコンクリートで再建された「なんちゃって城」とは異なり、正真正銘の江戸時代の木組みを観ることができる。
年季の入った、飴色の木が、古(いにしえ)の情景に思いを馳せる手助けになっているのは言うまでもない。
天守最上階(四階)に登り、回り縁から望む絶景には息を呑んでしまう。
特に天守から望む木曽川は圧巻で、昔はこの川を利用した舟運が盛んで、この城下は繁栄していたのだろうな、と。
ただし、高欄が低く、大人の腰くらいまでの高さで、高欄外側には防御ネットもなく、リアルに転落リスクを感じるので(苦笑)、高所恐怖症の人はあらかじめ覚悟して登るか、登城を断念するか、決めておいた方が良さそうだ。
桜が散るまでには、まだ1週間くらいの猶予はあるかと思われるので、桜と絶景を堪能したい人には、超おすすめしたい犬山城だ。
【国宝・犬山城】
●所在地:犬山市犬山北古券65-2
●アクセス:[自動車]小牧IC・小牧北ICから25分、[電車]名鉄「犬山遊園駅」西口より徒歩約15分
●営業時間:9:00~17:00(入場は16:30まで)
●入場登閣料:大人550円、小・中学生110円
●駐車場台数:周辺に約200台
●ホームページ:http://inuyama-castle.jp/
※情報は、2018年3月28日現在のもの