”エンタメ武術”として魅了するハンガー・ヌンチャク【連載:アキラの着目】

世界には様々な武術や格闘技が存在し、それらの中には武器を操るものも少なくない。

例を挙げると、空手はトンファ、カンフーはヌンチャクが知られている。

特にヌンチャクはブルース・リーが得意とし、映画でも度々ヌンチャクのシーンを披露していることから、世界的な知名度が抜群だ。

その流麗なヌンチャク捌きに世界中の男子は憧れて、ヌンチャクを上手く操りたいと練習し、ブルース・リー顔負けの腕前の人もいるくらいだ。

ちなみに弊社FJ時事新聞の社長もヌンチャクが得意だ。

そうした王道を行くヌンチャクの達人がいる一方で、王道から外れた、亜流的なヌンチャクの達人も存在する。

その亜流的なヌンチャクの達人とは、武田鉄矢さんだ。

服を掛ける木製ハンガーをヌンチャクに見立ててグルグルと振り回し、悪の人間たちをなぎ倒すシーンは、武田鉄矢さん主演映画『刑事物語』(1982~1987 計5作)の定番シーンだった。

ハンガー・ヌンチャクを披露する武田鉄矢さん 映画『刑事物語』より引用
ハンガー・ヌンチャクを披露する武田鉄矢さん 映画『刑事物語』より引用

「百聞は一見にしかず」なので↓に貼ったハンガー・ヌンチャクのシーンばかりを集めて編集した動画をまずはご覧頂きたい。

■刑事物語(武田鉄矢) ハンガーヌンチャクシーン hanger nunchaku

本当のヌンチャクを修得されている人から見たら、このハンガー・ヌンチャクは、チャンチャラおかしく見えてしまうことだろう。

しかし、それまでには存在しなかった”武術”なので、『刑事物語』が上映された当時はかなりウケが良く、1つの”エンタメ武術”として観客は魅了されたのだった。

ハンガー・ヌンチャクを披露する武田鉄矢さん 映画『刑事物語』より引用
ハンガー・ヌンチャクを披露する武田鉄矢さん 映画『刑事物語』より引用

実戦の有効性については、はたしてどうなのか専門家でないとわからないが、どこの家庭にもあり、身近なハンガーをヌンチャクばりに振り回して悪に勝利するシーンは、単純に楽しめたであろうことは想像に難くない。

初登場からすでに36年経過したハンガー・ヌンチャクであるが、後継者の俳優が現れて伝承してほしいと個人的には思う次第だ。

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099