ここ数年で「シティ・ポップ」なるものが海外で人気を博している。
知っている人は知っているのだが、初耳の人もいるかと思うので簡単に「シティ・ポップ」を説明すると…。
「シティ・ポップ」とは、1970年代後半~1980年代にかけて日本でリリースされ流行したニューミュージックの中でも特に都会的に洗練されたメロディや歌詞を持つポピュラー音楽をさす。
とは言っても、明確に決まったスタイルのサウンドは無く、定義はいまいち曖昧だ。
選者によっては、シティ・ポップの基本線は山下達郎、吉田美奈子、大貫妙子、南佳孝といった、「はっぴいえんど」の後輩アーティストが主軸と唱える人もいたり、またある人からすれば、シティ・ポップとは「単にニュー・ミュージックのことじゃないか」といった意見や議論が噴出したりする。
結局は、「シティ・ポップ」というのは字面通り、牧歌的な曲でなくアーバンな雰囲気を漂わす曲ということなのだろう。
そうした日本製のポップが海外でジワリジワリと人気に火が点き、今や海外での山下達郎の評価は「King of Citypop」なのだそうだ。
そこで今回のFJ時事新聞ニッポンニュースでは以下の曲を「シティ・ポップ」として挙げてみた。
■Miki Matsubara (松原みき) – ニートな午後3時
■竹内まりや OH NO,OH YES!
■Taeko Ohnuki – Sunshower – 01 Summer Connection
■月下美人 – 門あさ美
■Tatsuro Yamashita – Ride on Time (1982)
松原みきさんの『ニートな午後3時』というタイトルには思わず「え!?」となるが、この曲の「ニート」は別の意味。
今でこそ「ニート」(neet)というと、働きもせずに親の脛を囓るような意味合いで使われるが、『ニートな午後3時』の「ニート」は「neat」で、「ごてごてした飾りがなく、すっきりしているさま」をいうのだそうだ。
山下達郎の『Ride on Time』もシティ・ポップに入れてはみたが、この『Ride on Time』を「シティ・ポップ」だと筆者が思ったことは、これまでに1度たりともない。
海外のシティ・ポップファンがそういう認識なのだから、最後に付け加えた次第だ。
「いやいや、その曲はシティ・ポップじゃないよ!」と思われる方がいても不思議ではない曖昧なジャンルなので、オススメのシティ・ポップがあったら、ぜひFJ時事新聞ニッポンニュースまで。