昔の東京の街に関する写真や絵を見て、それがどこなのかをあてるシリーズの第3弾だ。
では早速問題へ。
Q1.ここは東京のどこなのか?
Q2.ここは東京のどこなのか?
Q3.ここは東京のどこなのか?
おわかりになったであろうか。
では順番に正解を発表する。
A1.湯島聖堂脇の坂道
さきほどの絵は、明治時代の画家・小林清親の東京名所図「湯島元聖堂」(1879年)だ。
昔のままの壁があり、向こう側に降りる坂が見受けられることから、左側の壁の中は湯島聖堂とわかる。
A2.高輪付近
さきほどの絵は、同じく小林清親の東京名所図「高輪半町朧月景」(1879年)だ。
日本最初の鉄道・新橋-桜木町間の敷設計画では地元の大反対にあい、現在の港区海側における鉄道用地の収用ができなかった。
そこで陸がダメならば、海に陸を築き、そこに鉄道を通せばいい、ということで、絵のように鉄道は海上を走る格好となった。
現在この地は、リニア新幹線の東京始発駅として決定し、絵のような朧月をじっくり観賞できるような風情とは無関係の地になってしまった。
A3.愛宕山山頂(愛宕神社)
さきほどの絵は、明治時代前期の浮世絵師・版画家である井上安治の東京名所絵「東京真画名所図解 愛宕山」(1881-1889)だ。
高層建築がない時代において、東京都心部で最も高い場所が、愛宕神社のある愛宕山(標高25.7m)で絶景スポットだったのだ。
以前のニッポンニュース(「東京23区内の最高峰・愛宕山(東京都港区)に登ってみよう! 【連載:アキラの着目】」)でも取り上げたので、覚えていれば、この第3問は簡単だったかもしれない。
では最後に恒例の今昔対比でおさらいを。
湯島聖堂脇の坂道
高輪付近
愛宕山山頂(愛宕神社)
今後も気になる東京の街の浮世絵や錦絵、昔の写真を見つけたら、取り上げてみたい。