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都道府県や市区町村の境界線にスポットを当てての町歩き、境界協会【連載:アキラの着目】

都道府県の境界、市区町村の境界など地図上の境界線にスポットを当て、町歩きを行っているのが境界協会(主宰:小林政能さん)だ。

境界協会Facebookページから引用
境界協会Facebookページから引用

今年3月に開催された、埼玉県、栃木県、群馬県の3県境をめぐるフィールドワークには、東京から電車で1時間ほどの場所で開催されたにもかかわらず、36名が参加した。

普段はなかなか気にとめることが少ない境界線が、なぜここまで関心を集めているのか。

一般社団法人日本地図センターで地図の情報誌『地図中心』の編集に携わり、この他にも日本地図センター主催「夏休み地図教室」や各地の講演会で講師を務めるなど、地図や地理空間情報の普及活動も行っている小林政能さんは、境界線の魅力にハマってしまった1人だ。

元々、地図好きだった小林さんは、境界線が公園や競技場の敷地内に引かれていることが、以前から気になっており、前述した地図の情報誌『地図中心』2014年3月号で、「葛飾区境をみんなであるいてみた!」という企画が実施された際に、境界線を巡る面白さを実感したのだそうだ。

その後、すぐに境界協会を立ち上げて、2014年5月には初のフィールドワーク「文京区 VS 台東区 + α」を開催し、それ以降、フィールドワークは約2ヵ月おきに開催されるほどに。

時速2kmのゆったりとした速度で歩くフィールドワークでは、老若男女問わず様々な人達が参加するイベントとなり、地元からの参加者による「地域住民のみぞ知る」情報を教えてもらうこともあるそうだ。

そうした耳寄りな情報も面白いのだが、実際に境界マニアが見つけたりする、都道府県や市区町村の境界を示すための境界プレートも面白いのだとか。

というのも、境界プレート同士が接している地点は、まるでキスをしているように見えることから、境界協会では境界プレート同士が接している地点を「キスマーク」と呼んでいるのだそうだ。

”キスマーク” 板橋区公式ホームページから引用
”キスマーク”
板橋区公式ホームページから引用

一般人には、なかなか理解しにくいジャンルではあるが、都道府県の境界、市区町村の境界は全国に必ず存在するのだから、身近で楽しみやすい趣味ともいえるだろう。

■境界協会 公式Facebook @zakaizakaizakai
https://www.facebook.com/zakaizakaizakai/

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099