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堀口恭司選手、まさかの逆転KO負けで王座奪取ならず【連載:アキラの着目】

総合格闘技「Bellator(ベラトール) MMA」主催の『BELLATOR 272』が12月4日(土・日本時間)米国モヒガンサンアリーナで開催され、ベラトール世界バンタム級タイトルマッチが行われた。

挑戦者のRIZINバンタム級王者・堀口恭司選手(31歳 アメリカントップチーム所属)が王者セルジオ・ペティス(28歳 米国)に4R3分24秒バックブローによるKOで敗れた。

RIZINバンタム級王者・堀口恭司選手 Wikipediaから引用
RIZINバンタム級王者・堀口恭司選手
Wikipediaから引用

1R、伝統派空手出身の堀口恭司選手は距離を取りながらの細かいステップによる俊敏なフットワークで、ガードを固めてプレッシャーをかけてくるペティスに対し、ふくらはぎを狙うカーフキックで攻める。

堀口恭司選手は左ストレートから飛び込んでのテイクダウンでペティスを寝かせ背後を取るも極め切れず。

その後スタンドでは、飛び込む堀口恭司選手に対し慎重な姿勢のぺティスに対し、引き続きカーフキックなどで攻める展開が続き、1R終了。

2Rも右のカーフキックでぺティスのバランスを崩し、テークダウンに成功した堀口恭司選手。

ぺティスは下から三角締めやオモプラッタを仕掛け、堀口恭司選手は冷静に対処するが、下から繰り出されたペティスのペタラーダを被弾し、堀口恭司選手は右目下から出血。

一時は腕を足で極められそうになった堀口恭司選手だが、背後を取って亀になったぺティスへパウンドを叩き込み、試合を優勢に進めた。

3R、サウスポーからテイクダウンを狙う堀口恭司選手は、再びオーソドックスの構えに戻し、カーフキックを当てる。

ぺティスはジャブを伸ばすがさほど手数が出ず、その間隙を縫って堀口恭司選手がタックルし、シングルレッグからのテイクダウンに成功。

ハーフガードをキープながらコツコツとパウンドを落とし、相手をコントロールし続けた堀口恭司選手だったが、ペティスに凌がれ、スタンディングに戻ったところで3R終了のゴング。

4R、堀口恭司選手がまたもテイクダウンに成功するが、ペティスに凌がれてしまい、スタンディングの攻防に。

飛び込んで組み付いた堀口恭司選手の離れ際にぺティスは右ハイを繰り出すも、それをダッキング気味に堀口恭司選手が上手くかわしたのだが、次の瞬間、ぺティスが右ハイ空振り後にすかさず繰り出した左のバックハンドブローが堀口恭司選手の顎を見事に捉え、堀口恭司選手はそのまま大の字失神のKO負け。

堀口恭司選手は担架で運ばれ、ベラトール世界バンタム級王座奪取ならず、RIZINとベラトールのバンタム級王座2冠への返り咲きにも失敗した。

堀口恭司選手が1Rから終始優勢に試合を進めていたことから、ネット上では「手合が違う」くらい両者の間には実力差があり、堀口恭司選手の勝利は間違いなしと目されていたが、堀口恭司選手はまさかの大逆転負けを喫してしまった。

それでも、堀口恭司選手はこのクラスでは文句なしにトップレベルの選手であることには変わりがないので、またタイトル戦線に挑戦してもらいたいものだ。

 

 

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

アウトサイダー・朝倉海、二冠王者・堀口恭司をまさかの初回TKO!【連載:アキラの着目】

RIZIN FIGHTING FEDERATION『RIZIN.18』
2019年8月18日(日)愛知・ドルフィンズアリーナ

▼第13試合 RIZIN MMAルール 5分3R(61.0kg)※肘あり
○朝倉海(トライフォース赤坂)
TKO 1R 1分8秒
×堀口恭司(アメリカン・トップチーム)

RINGSアウトサイダー上がりの格闘家・朝倉海(25=トライフォース赤坂)が、ベラトールとRIZINの二冠王・堀口恭司(28=アメリカン・トップチーム)を、まさかの初回1分8秒のTKOで下し、大金星を上げた。

SNS上では「お前じゃまだ早い」、「お前じゃ勝てない」という声が少なくなく、下馬評では堀口勝利を予想する格闘技ファンが多かったにもかかわらず、戦前は「勝てるチャンスもある」と豪語していた朝倉海。

この朝倉海の強気な発言の裏には、地元愛知での開催で「応援団の前で負けるわけにはいかない」という並々ならぬ決意と覚悟、そして兄・朝倉未来との二人三脚で作り上げた緻密な研究・分析がある。

それらに裏打ちされた朝倉海の戦いぶりは、これまでにKO負けしたことのない堀口をパニックに陥れた。

1R、飛び込んで右ストレートを出そうとした堀口を朝倉海の右ストレートがカウンターで炸裂、大きくぐらつき、腰を落とす堀口!

さらに朝倉海は頭が下がった堀口に右のアッパーを2連打!

なおも堀口をロープに詰める朝倉海は、左ヒザのテンカオをヒット!

堀口は手を着きながらもなんとかダウンをこらえるものの、容赦なく連続で繰り出される朝倉海の右フックには後退一方。

最後はダメージで中腰になった堀口へ朝倉海がとどめの打ち下ろすような右ストレート!

脱力した堀口へ朝倉海がパウンドを落としたところでレフェリーが試合を止め、朝倉海のTKO勝ちとなった。

敗れた堀口は試合後、KO惨敗を「全然覚えていないんで分からないです」とコメントしつつも、「朝倉選手が勝ったのでたぶん、ベルトをかけて戦えると思うのでそこできっちり勝ちたい」とベルトをかけての再戦に向けて意欲を示した。

■RIZIN.18 朝倉海 VS 堀口恭司 2019年8月18日(日)ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

神童・那須川、堀口をキックルールで撃破!【連載:アキラの着目】

2018年9月30日(日)さいたまスーパーアリーナで開催された格闘技イベント「RIZIN.13」の実質メイン試合(キックボクシング特別ルール)において、キックボクサーで”神童”の異名を持つ那須川天心選手(20)が総合格闘家・堀口恭司選手(27)を3―0の判定で撃破した。

RIZIN.13 キックボクシング特別ルールでの那須川天心選手 VS 堀口恭司選手
RIZIN.13 キックボクシング特別ルールでの那須川天心選手 VS 堀口恭司選手

終わってみれば、順当な結果だった。

特別ルールとはいえキックルールだったので、キックボクサーの那須川選手に有利で、勝つのは当然とみられていたからだ。

元々は伝統空手出身で打撃に自信がある堀口選手でも、空手とキックボクシングは似て非なるもので、相手の得意な土俵で戦ったため、負けてしまった。

打ち合いを前提としたスポーツであるキックボクシングと、相手の攻撃をかわしてつつ、遠い間合いから一気に飛び込んで正拳を放つ伝統空手とでは、考え方や戦い方が異なるのだから、そういった意味においては、那須川 VS 堀口は異種格闘技戦だったと言えよう。

那須川選手の土俵だったと言っても、独特のリズムで那須川のキックに合わせ、カウンターで素早く飛び込む堀口選手のストレートは、那須川選手の顔面を何回か捉え、1Rから目が離せない緊張感のある打撃の応酬合戦となった。

試合後の那須川選手のインタビューでも「このカードが決まった時から、本当に緊張でいっぱいでした。こういう勝ちになりましたけど、成長できたと思います」と語り、これまで自身が対戦してきた相手とは異なり、緊張していたことを明かし、まさに戦う前も戦っている最中も緊張感に溢れていた試合だったことが、このインタビューからもわかる。

今回は那須川選手に有利なキックボクシング特別ルールで戦ったことから、もしまた、那須川選手と堀口選手の再戦が組まれたら、総合格闘技ルールでの戦いになるのか興味が集中している。

しかし、それについては堀口選手が「はっきり言うと、(総合格闘技では、那須川選手は私の)相手にならないと思う。自分が勝っちゃうので、面白くないかな」と一刀両断に語った。

したがって、この那須川選手、堀口選手による戦いは、今回の1回だけなのかもしれない。

もし再戦が組まれるとすれば、それは那須川選手が進化し、総合格闘技選手として完成した時だ。

その進化・完成までの期間が長いと、今度は堀口選手の選手としてのピークが過ぎてしまう可能性があるため、お互いの総合格闘技における「旬」次第となるだろう。

はたして那須川選手が、本格的に総合格闘技の領域に踏み込むのか、今後の展開を期待したい。

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099