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生の史料や「忍器」を通して「忍び」の実像に迫る令和3年度企画展「実相忍びの者」【連載:アキラの着目】

現代において小説やアニメなど世界的にポピュラーな題材となっている忍者(NINJA)。

忍者のルーツは、戦国時代から江戸時代にかけて活躍した「忍び」の存在がある。

ここでは一括で「忍び」と総称しているものの、実際には大名毎や地域毎に「忍び」の呼び方はまちまちで、「隠密」、「透破」、「軒猿」、「甲賀者」、「早道之者」、「黒脛巾組」、「風魔党」、「饗談」、「伊賀者」、「三雲流」、「村雲衆」、「根来衆」、「座頭衆」、「黒田流」、「山潜り」などと呼ばれていた。

武家社会の象徴のひとつである「忍び」は、戦国時代の軍事を理解するためには欠かせぬ要素でありながら、その実像はこれまで謎に包まれていた。

令和3年度企画展「実相忍びの者」では、戦国時代における「忍び」の活動を記録した生の史料や、「忍び」が用いた「忍器」と考えられる考古資料を展示し、「忍び」の実像に迫る。
令和3年度企画展「実相忍びの者」 埼玉県立嵐山史跡の博物館 公式サイトから引用

令和3年度企画展「実相忍びの者」 埼玉県立嵐山史跡の博物館 公式サイトから引用
令和3年度企画展「実相忍びの者」
埼玉県立嵐山史跡の博物館 公式サイトから引用

埼玉県立嵐山史跡の博物館が開催してきた企画展戦国三部作のラストを飾る、戦国ファン・忍者ファン必見の企画展とのことだ。

なお、令和3年度企画展「実相忍びの者」の展示構成は以下の通り。

令和3年度企画展「実相忍びの者」 展示構成

1.姿を現した「忍者」たち

現代のアニメや漫画、昭和の特撮に登場する忍者から、大正時代の忍び小説に至るまで、「忍者・忍び」のイメージがいかように形成されたのかを解説している。

2.忍びの自画像

江戸時代では「忍び」が創作のモチーフとして文学作品に取り上げられる一方で、幕府や大名に「忍び」として仕官することがまだ実在しており、物語の「忍び」と本物の「忍び」が併存する時代だった。

当時の庶民が「忍び」に対して抱いていたイメージを、当時の文学作品に登場する「忍び」から探りながら、さらに「忍び」自身が記した史料と実際の「忍器」から江戸時代における忍びの実態に迫る。

3.忍びの真実をあばく

「忍び」の起源は戦国時代にまで遡り、こうした乱世において「忍び」たちは特殊な戦闘技能を駆使して、様々な諜報活動や戦功を立てたりした。

葛西城(現 東京都葛飾区)と羽生城(現 埼玉県羽生市)をめぐる戦の中で活躍した北条氏・上杉氏それぞれの配下にあった「忍び」の実態を実存する記録から明らかにする。

4.忍びの足跡

「忍び」たちは手裏剣や鉤縄といった通常の武器や道具とは一線を画した特有の「忍器」を使用。

現存する忍器は、その時代性や真贋が疑われてきたが、城跡や陣屋等の発掘調査で出土した遺物の中に「忍器」としての機能が認められる武器が発見されるようになり、これまでは謎のベールに包まれてきた「忍器」のルーツとなった特殊武器群を公開している。

「忍び」、広義では忍者だが、そもそも「忍び」や「忍者」は黒装束で飛び回ったりはしていなかった。

そんな派手なアクションを起こせば却って目立ってしまい、敵に感づかれてしまい、諜報活動などを思うようにできなくなるからだ。

それゆえに、農民や町人などに扮して世間に紛れ込み、活動していたから、これまで詳細な実体を掴むことができなかったのだ。

しかし、この令和3年度企画展「実相忍びの者」でより詳細な「忍び」の実像が明らかになることだろう。

【令和3年度企画展「実相忍びの者」 詳細】

・会期:2021年8月7日(土)~9月20日(月)
・開館時間:9:00~16:30※入館は16:00まで
・料金:大人100円、高大生50円、中学生以下と障害者手帳持参者は無料
・休館日:月曜日※8/9は開館
・観覧時間の目安:90分
・会場:埼玉県立嵐山史跡の博物館
・所在地:〒355-0221 埼玉県比企郡嵐山町大字菅谷757
・問合せ:0493-62-5896

■企画展示 – 埼玉県立嵐山史跡の博物館
https://ranzan-shiseki.spec.ed.jp/展示/企画展示

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099