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幅広い研究テーマを内包し、自宅栽培可能な「バケツ稲」【連載:アキラの着目】

今回のニッポンニュースが取り上げるのは、自宅でも稲作ができちゃう「バケツ稲」だ。

過去のニッポンニュースでは、室内でもちょっとした野菜等を栽培できる水耕栽培器を取り上げてきたが(2018年04月10日ニッポンニュース『”リビングに畑を置ける”水耕栽培器【連載:アキラの着目】』)、今回は稲作なので、いよいよ日本人の主食に到達した感じだ。

そもそもバケツ稲とは何かというと、日本の主食である稲の成長を「種もみから育て、実った稲を収穫し、実際にご飯を炊いて食べる」ところまでを体験しつつ観察できるという、コンパクトな田んぼの稲作をいう。

バケツ稲 - バケツ稲づくりに役立つ資料|お米づくりに挑戦(やってみよう!バケツ稲づくり)|身近な食や農を学ぶ|JAグループ (野菜)から引用
バケツ稲 - バケツ稲づくりに役立つ資料|お米づくりに挑戦(やってみよう!バケツ稲づくり)|身近な食や農を学ぶ|JAグループ (野菜)から引用

なので、自宅でも食うのに十分な量の稲を作る、というわけではない。

10~15リットルのバケツ1個分で育てられる稲は、せいぜい田んぼの1株分に過ぎず、それが成長すると苗が20本くらいになるのだが、それから収穫したコメを炊いても、茶わん1/3くらいまでにしかならない。

田んぼを所有しなくとも、自宅でバケツ稲をすれば、コメをたくさん収穫できる、と考えているのならば、大間違いなのだ。

あくまでも、バケツ稲を体験することにより、多くの知られざる世界の研究に対する可能性が広がるのだ。

具体的に挙げると、以下の研究等に可能性が広がるとみられている。

・田んぼの中の生物を知ることによる生物多様性の研究
・土壌の研究
・収穫したコメを使った調理や料理の研究
・稲作り因んだ俳句作り
・昔の農業の歴史や農機具の研究
・稲の成長過程のグラフ化、研究結果の構成化、また結果説明のための文章作成、絵や壁新聞等による稲作り全行程の表現
・地域の稲作農家との関わり、地域社会との関係性
・国語・理科・社会・図画工作・生活・家庭等といった全教科と連動した研究

バケツという狭い空間に押し込められた稲作空間だが、以上のような幅広い研究テーマを内包するくらい、可能性があるのだ。

子供の夏休み自由研究として、バケツ稲をおすすめしたい。

■バケツ稲づくりに役立つ資料|お米づくりに挑戦(やってみよう!バケツ稲づくり)|身近な食や農を学ぶ|JAグループ (野菜)
https://life.ja-group.jp/education/bucket/document/

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099