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2017年の流行語大賞を予想してみる【連載:アキラの着目】

毎年、自由国民社がその年1年間に発生した「ことば」の中から、世相を軽妙に映し、多くの人々の話題に上った新語・流行語を選ぶのが「流行語大賞」だ。

ノミネートされた数々の言葉の中には、感動的なものもあれば、えげつないものもあったりして、話題に事欠かない。

今年2017年はまだ3ヵ月ほど残しているものの、現時点における流行語大賞の候補ワードを挙げてみたいと思う。

1.忖度

元々「忖度」という言葉を知っていた日本人は、全体の割合からすると少数だったであろう。

しかし、森友問題が連日ニュースやワイドショーで報道されるにつれ、今ではかなりの日本人が「忖度」を知るに至った。

忖度の意味は「他人の気持をおしはかること」であるのだが、実際に世間では頻繁にこの言葉が使われているかは不明だ。

忖度

2.一線を越えてない

「SPEED」元メンバーの今井絵理子参院議員(自民党)が妻子持ちの橋本健神戸市議と不倫したことが、これまた連日ニュースやワイドショーで報道された。

その釈明で「橋本氏に好意は持っているが、彼はまだ妻帯者。一線を越えていない」と語ったことから、一躍流行語大賞の候補に躍り出た「一線を越えてない」。

「一線を越えてない」となまじ言ったばかりに、むしろ「では”一線”とは具体的にはどういったものなのですか?」といった質問が報道陣から突っ込まれることになったりで、説明になっていない言葉だ。

「一線を越えてない」はノミネートされるだろうが、流行語大賞にはならないと思われる。

一線を越えてない

3.●●ファースト

小池都知事が「都民ファースト」と頻繁にメディアに対し口にしたり、またそれを名称とする政治団体が結成されたり、利己主義的なトランプ大統領の政策を「アメリカファースト」とよんだり、やたらと世間でも「●●ファースト」が多用されるようになった。

4.デートなうに使っていいよ

声優の山寺宏一さんのTwitter上での投稿がきっかけとなり、ハッシュタグに「○○とデートなう。に使っていいよ」というのが2017年初夏から夏にかけて流行した。

2017年9月現在でも、”流行遅れ”を承知の上であえて「デートなうに使っていいよ」とSNSに投稿する人もまだいるので、堅調ながらも2017年末までは需要があるのではなかろうか。

デートなうに使っていいよ

5.記憶にない

事件・事故を起こした者や、国会の答弁などでも頻繁に使われるようになった「記憶にない」。

元を遡れば、1976年に衆議院予算委員会における「ロッキード事件」の証人喚問で故小佐野賢治氏が「記憶にございません」と発したのが最初のようだ。

よく巷間で言われるのが、「(事件や事故等を)やっていないのならば、『やっていない』と言い切ればいいのに、『記憶にない』と言うのは、やっているってことじゃないか」ということ。

まさにその通りなわけで、「記憶にない」が発せられた時点で、極めて黒に近いグレーだなと誰しも思ってしまう言葉だ。

以上、異論はあると思うが、2017年の流行語大賞にノミネートされそうなワードを挙げてみた。

残り3ヵ月で、これらを超えるインパクトの流行語が出てくるのか、気になるところだ。

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099