山中城(静岡県三島市)は外国人観光客にも人気!【連載:アキラの着目】

城マニアの評価が高い静岡県三島市・山中城

城マニアの中で評価の高い城が静岡県三島市にある。

それは旧東海道を遮るように構えられた山中城だ。

人気観光地・箱根の西側に位置するのだが、意外と世間には知られていない。

この山中城は、城の分類では「山城」にカテゴライズされ、この山中城を観れば、当時最先端だった後北条氏の築城技術が詳細にわかるため、近年では城マニアの人気スポットになっている。

その後北条氏の最先端築城技術で真っ先に挙げられるのが、はしごを寝かせたようなフォルムの「畝堀」や、まるでベルギー・ワッフルのような格子状のフォルムをした「障子堀」だ。

山中城 畝堀山中城 畝堀
山中城 障子堀山中城 障子堀

敵がこれらの堀に侵入した場合、堀に仕切りが設けられているため、堀の中で横移動ができず、立ち往生している間に弓矢や鉄砲の餌食となる仕掛けだ。

また、堀の窪みに降りずに堀の仕切りを歩いたとしても、攻撃側は仕切り部分を歩く敵を1人ずつ狙い撃ちし、殲滅すればよいので、実に効率的な防御が可能なのだ。

地元の人達や日本人城マニアもびっくり!

こんな城マニアに高評価の山中城だが、近年風変わりな現象が起きている。

それは外国人観光客が山中城を訪れていることだ。

日本人でも城マニア以外で、山中城を理解し、訪れたいと思う人はそう多くはいない。

というのも大抵の日本人は、一般的に城というと、姫路城や松本城のような立派な天守のある城を思い浮かべ、「城=天守」と勘違いしている人が圧倒的に多いので、天守の存在しない山中城を訪れようとはそもそも思わないのだ。

そんな日本人でも理解しがたい山中城に外国人観光客が訪れるのだから、地元の人達や山中城を訪れた日本人の城マニアがびっくりして驚くのは言うまでもないだろう。

もちろん山中城を訪れる外国人観光客は、山中城の魅力を予め知った上で訪れているであろうから、おそらく城マニアだとの推測が成り立つ。

城マニアでなくても存分に楽しめる絶景スポット・山中城

まだまだ一般的な理解を得られにくい「山城」というジャンルに属する山中城ではあるが、現在は公園としてきれいに整備されているので、ロケーション的には富士山を眺望できる絶景スポットとして行くべき価値ある所だ。

山城というとハードルが高いように感じるが、実は城に詳しくない人でも、外国人の人でも存分に楽しめるのだ。

ぜひ箱根に行ったら、その隣に位置する山中城にも足を運んでみよう!
山中城から望む富士山

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099