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越後高田城銘菓、家紋入り「七十五萬石最中」【連載:アキラの着目】

昨日のFJ時事新聞ニッポンニュースでは、家紋入りのラテを取り上げたが、本日は同じような家紋入りでも、飲み物ではなく、和菓子、それも最中を取り上げる。

その家紋入り最中が、越後高田城銘菓の「七十五萬石最中」だ。

越後高田城銘菓「七十五萬石最中」 越後新潟の餅 もちやHPから引用
越後高田城銘菓「七十五萬石最中」
越後新潟の餅 もちやHPから引用

徳川家康の六男で、伊達政宗の娘・五朗八姫を妻にし、越後高田城主七十五万石の大名となった松平忠輝を偲んで、高田開府400年に因んで作られた銘菓なのだ。

「第二回全国和菓子大品評会褒賞之証」や「9代目上野正夫特選技能賞」という輝かしい受賞歴のあるこの「七十五萬石最中」は、通常の最中とは異なり、表のかわには家紋が入っている。

その家紋は、前述の通り、徳川家親藩の松平家だから、葵の紋が最中のかわに刻まれているのだ。

「七十五萬石最中」の特徴はこれだけに非ず。

最中の中に入っている餡が2種類なのだ。

越後高田城銘菓「七十五萬石最中」 越後新潟の餅 もちやHPから引用
越後高田城銘菓「七十五萬石最中」 越後新潟の餅 もちやHPから引用

つまり、1個の最中で2度美味しいのだ。

なかなか贅沢な和菓子といえる。

2種類は最中の中身の餡だけではない。

包装紙も2種類あり、祝い、法事、土産にと使い分けて包むことができ、なかなか重宝しているからこそ、55年もの長き間に不動の人気を勝ち得てきたわけだ。

越後高田城銘菓「七十五萬石最中」 越後新潟の餅 もちやHPから引用
越後高田城銘菓「七十五萬石最中」 越後新潟の餅 もちやHPから引用

越後高田城を訪れた際には、米どころ新潟で作られている異色の家紋入り「七十五萬石最中」を手土産に買うべし。

【高田城 七十五萬石最中の注文】

●電話・FAX:025-523-3270
●電話受付時間:9:30~18:00
●FAX受付時間:8:30~18:30
●定休日:水曜日(観桜会等イベント開催時・年末は営業)
●メール:oisii-okasi@motiya.jp(急がない場合)

■高田開府400年 七十五萬石最中 もなか 高田城 松平忠輝
http://www.motiya.jp/monaka.html

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099

本家銘菓に”寄せた”ジェネリック菓子【連載:アキラの着目】

マルセイバターサンド 六花亭オンラインショップから引用ここ最近、インターネット上でチラホラ見かけるワードの1つに「ジェネリック菓子」がある。

なんだか聴き慣れないワードの「ジェネリック菓子」だが、意味はなんとなくわかろうというもの。

「新薬(先発医薬品)」に対しての「ジェネリック薬品(後発医薬品)」があるように、何かの菓子に対しての「ジェネリック菓子」なんだろうと。

「ジェネリック薬品(後発医薬品)」は、「新薬(先発医薬品)」の特許切れ後に販売され、新薬と同じ有効成分、同じ効き目であり、開発費・宣伝費等がかからないため、「新薬(先発医薬品)」に比べ廉価なのはご承知の通り。

「ジェネリック菓子」も後発であり、すでに前々から存在している日本全国の銘菓に”寄せて”製造された廉価な菓子なのだ。

もっと具体的にいうと、コンビニチェーン『セブンイレブン』で販売されている、ご当地銘菓にそっくりなPB(プライベートブランド)菓子をいつの頃からか「ジェネリック菓子」と呼ぶようになった、というのが正解に近いだろう。

前置きが長くなったが、そんな本家銘菓に”寄せた”ジェネリック菓子を、本家銘菓とともに取り上げてみる。

1.『白い恋人』(石屋製菓)のジェネリック菓子(!?)『ラングドシャホワイトチョコ』(セブンイレブン)

■ラングドシャホワイトチョコ – セブン-イレブン~近くて便利~

ラングドシャホワイトチョコ - セブン-イレブン~近くて便利~HPから引用
ラングドシャホワイトチョコ – セブン-イレブン~近くて便利~HPから引用

http://www.sej.co.jp/i/item/300407320557.html?category=188&page=1

■白い恋人 – 石屋製菓

白い恋人 - 石屋製菓HPから引用
白い恋人 – 石屋製菓HPから引用

http://www.ishiya.co.jp/item/shiroi/details/

『白い恋人』(石屋製菓)は、国内外でかなり知名度のある銘菓。

安くて、量が多く、また持ち運びの際に軽くて負担がかからないことから、定番の北海道土産となっている。

その『白い恋人』に”寄せた”ジェネリック菓子が、『セブンイレブン』で販売している『ラングドシャホワイトチョコ』だ。

サクサク感のある歯応えになるように焼き上げているところは、まさに『白い恋人』そのもののようだ。

2.『博多通りもん』のジェネリック菓子(!?)『ミルク餡まん』(セブンプレミアム)

■ミルク餡まん 3個入 | セブンプレミアム公式 セブンプレミアム向上委員会

ミルク餡まん 3個入 | セブンプレミアム公式 セブンプレミアム向上委員会HPから引用
ミルク餡まん 3個入 | セブンプレミアム公式 セブンプレミアム向上委員会HPから引用

https://7premium.jp/product/search/detail?id=5919

■博多通りもん|福岡・博多のお土産として大人気の博多名物のお菓子!博多西洋和菓子「博多通りもん」オフィシャルサイト

博多通りもん|福岡・博多のお土産として大人気の博多名物のお菓子!博多西洋和菓子「博多通りもん」オフィシャルサイトから引用
博多通りもん|福岡・博多のお土産として大人気の博多名物のお菓子!博多西洋和菓子「博多通りもん」オフィシャルサイトから引用

http://www.meigetsudo.co.jp/menubook/menubooks/view/1

中に詰まった白餡からくるずっしりとした質感と、ほんのりとミルクの香りが漂う『ミルク餡まん』(セブンプレミアム)は、これまた本家『博多通りもん』にかなり”寄せた”スイーツだ。

ただし、白餡はどのくらい本家に”寄せて”いるのだろうか。

3.六花亭『マルセイバターサンド』のジェネリック菓子(!?)『濃厚クリームのレーズンサンド』(セブンイレブン)

■セブンカフェ 濃厚クリームのレーズンサンド

セブンカフェ 濃厚クリームのレーズンサンド セブンイレブンHPから引用
セブンカフェ 濃厚クリームのレーズンサンド セブンイレブンHPから引用

http://www.sej.co.jp/i/item/300407321938.html?category=188&page=1

■マルセイバターサンド 六花亭オンラインショップ

マルセイバターサンド 六花亭オンラインショップから引用
マルセイバターサンド 六花亭オンラインショップから引用

https://www.rokkatei-eshop.com/store/CategoryList.aspx?ccd=F3000523&wkcd=F3000522-F3000523

これまた北海道土産の代表格である六花亭『マルセイバターサンド』。

歯がない人でも甘噛みでホロリと崩れる外側のビスケットは、バターの染み込み具合も最高で、いくつでも口に運べてしまう。

その六花亭『マルセイバターサンド』に”寄せた”ジェネリック菓子が、『濃厚クリームのレーズンサンド』(セブンイレブン)だ。

本家・六花亭『マルセイバターサンド』の形状が明らかな長方形であるのに対し、『濃厚クリームのレーズンサンド』は正方形にやや近い長方形だ。

形状は忠実に本家・六花亭『マルセイバターサンド』に”寄せて”いないが、味はどのくらい”寄せて”いるのか、やはり気になるところだ。

最後に

やはりセブンイレブンが、ここまで各地の銘菓に”寄せる”ことができるのは、自社の流通を抱えているからこそだろう。

当たり前といえば、当たり前のことだが、”寄せた”商品を売りさばける販売網があるから、製造できるのだ。

しかし、今後その”寄せ方”が極めて本家と寸分違わずくらいになると、本家の菓子メーカーは苦戦を強いられること確実だろう。

全国販売網を持つセブンイレブンが、廉価なジェネリック菓子を大量生産したら、本家の菓子メーカーは、コスト面でも量的な面でも、太刀打ちできそうもないからだ。

「全く同じ味ならば、安い価格のジェネリック菓子のほうでいいや」となったら、本家銘菓は売れなくなる。

セブンイレブンがどの程度まで本家銘菓に”寄せる”のかという「再現性」如何によっては、全国各地の銘菓は苦境に立たされるかもしれない。

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099