東京・三鷹に店員不在で鍵をかけていない無人の古本屋がある。
その無人の古本屋は「BOOK ROAD」。
店の扉は開けっ放し。
商店街に面したその狭い店内に入ると、4つの書棚と、レジ代わりに置かれた会計用のガチャガチャが並んでいる。
無人の古本屋なのだから、もちろん店員が不在なのは言うまでもない。
なぜ、このような無人の古本屋を思いつき、実際に開店させたのだろうか?
「BOOK ROAD」店主の中西功さん曰く、無人野菜販売所をヒントにして無人の古本屋を開店させたのだそうだ。
コンビニは、街にある冷蔵庫のようなもの。
ならば、本屋は街の本棚のようなものだ。
つまり、欲しい物を全て自分の家に置く必要はなく、その都度、適切な場所に足を運べば必要な物を入手できるという考え方は、コンパクトな生活の実現に活かせるのだ。
さらに、店員の視線を気にしない店をつくることができたら、商品と集中して向き合えるはずだ、と考えたそうだ。
衣料品店で試着だけして買わずに帰ったり、本屋で立ち読みだけして帰ると、なんとなく後ろめたい気持ちになるが、無人商店ならば、そのような感情を抱かないだろう、と。
そのようなコンセプトの下、いざ無人の古本屋「BOOK ROAD」を開店してみたら、開店して5年半が経過しても盗難ゼロなのだ。
これは、商店街というそれなりに人通りがあり、周りが見守っている環境であることや、蔵書中心の品揃えであることが、盗難ゼロの要因であるとのこと。
なので開店当初は、朝にシャッターを開け、夜には閉めていたが、現在はシャッターを開放し、24時間営業しているとのことだ。
地域住民と共生し、相互信頼があるからこそ、店員不在でシャッター開放の24時間営業でも無人の古本屋は成立しているのだ。
【無人古本屋 BOOK ROAD 詳細】
・所在地:東京都武蔵野市西久保2丁目14-6
・アクセス:JR中央線三鷹駅北口徒歩13分、三谷通り商店街にあり
・問い合わせ:メール bookroad.mujin@gmail.com
・開業:2013年4月
■無人古本屋 BOOK ROAD(unmaned book store)公式Twitter @bookroad_mujin
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