「有名観光地」タグアーカイブ

有名観光地の温泉に飽きたら見るサイト「ひなびた温泉研究所」【連載:アキラの着目】

訪日外国人観光客のステージが、ゴールデンルート(東京・箱根・富士山・名古屋・京都・大阪といった日本の人気5都市)を観光する第1段階から、地方の山村や漁村等の、いわゆる「田舎」を観光する第2段階に移行しつつある状況だ。

箱根などの温泉は、前述の通り日本を代表する有名観光地となっており、宿泊施設も最高級ホテルがあったり、おもてなしも至れり尽くせりなのだが、いかんせん観光客が多過ぎるのが難点だ。

観光客が多ければ、当然現地の物価は高騰し、食事をするにもやや割高で、思い出と一緒に「高い食事だったな」という記憶が残ってしまうことに。

そんな有名観光地の温泉に飽き飽きした人におすすめしたいのが、日本全国の鄙びた温泉地を紹介したサイト「ひなびた温泉研究所」(http://hina-ken.com/)だ。

文字通り、「ひなびた温泉地」をゆるゆるなペースで発信しており、最高級旅館の露天風呂とは真逆に振り切っているマニアックさがウケている。

【島根県 千原温泉 千原湯谷湯治場】「ひなびた温泉研究所 | ひなびた温泉が大好きなレポーターがひなびた温泉もとめて全国を東へ西へ。ひなびた温泉をレポートしていきます。」から引用
【島根県 千原温泉 千原湯谷湯治場】「ひなびた温泉研究所 | ひなびた温泉が大好きなレポーターがひなびた温泉もとめて全国を東へ西へ。ひなびた温泉をレポートしていきます。」から引用

そもそも、鄙びた温泉地のどういった部分に惹かれるのだろうか?

「ひなびた温泉研究所」がいうには、「なによりも、ひなびた温泉には、“時間”がしみこんでいる」のが良いのだとか。

温泉の湯船がある建屋の佇まい、柱、壁、床、窓の外の景色、湯船、脱衣所、体重計、桶や、湯そのもの、等々挙げればキリがないが、そうした時間の“しみこんでいる感”にたまらなく惹かれてしまうようだ。
【青森 恐山/花染の湯、薬師の湯】「ひなびた温泉研究所 | ひなびた温泉が大好きなレポーターがひなびた温泉もとめて全国を東へ西へ。ひなびた温泉をレポートしていきます。」から引用

【青森 恐山/花染の湯、薬師の湯】「ひなびた温泉研究所 | ひなびた温泉が大好きなレポーターがひなびた温泉もとめて全国を東へ西へ。ひなびた温泉をレポートしていきます。」から引用
【青森 恐山/花染の湯、薬師の湯】「ひなびた温泉研究所 | ひなびた温泉が大好きなレポーターがひなびた温泉もとめて全国を東へ西へ。ひなびた温泉をレポートしていきます。」から引用

確かに柱1本でも、長年に渡る温泉成分の浸透により、朽ちてはいないものの、程良い経年劣化を醸し出していたりする。

セカセカした現代社会での時の流れに逆行するように、鄙びた温泉はじっくりと熟成するかのように時が流れてゆくのだ。

つまり、鄙びた温泉に浸かるということは、そうした「じわりとしみこんだ時間にひたりにいくことでもある」ことだともいえよう。

そんなわけで、「ひなびた温泉研究所」(通称:ひな研)が紹介する温泉地は、アンチ観光ガイド的な温泉だったりするのだ。

家族旅行などには不向きな温泉かもしれない、温泉の泉質も必ずしも名湯という温泉ではないかもしれない。

【大分県 赤松温泉】「ひなびた温泉研究所 | ひなびた温泉が大好きなレポーターがひなびた温泉もとめて全国を東へ西へ。ひなびた温泉をレポートしていきます。」から引用
【大分県 赤松温泉】「ひなびた温泉研究所 | ひなびた温泉が大好きなレポーターがひなびた温泉もとめて全国を東へ西へ。ひなびた温泉をレポートしていきます。」から引用

だが、なんか心惹かれるな~、落ち着くな~、という温泉であれば、紹介しているとのことだ。

真の日本を知りたいのならば、鄙びた温泉地に行くべし!

■ひなびた温泉研究所
http://hina-ken.com/

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099