7月17日（土）から奈良国立博物館にて特別展「奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―」が開催される。

「奈良博（ならはく）」の愛称で広く親しまれてきた奈良国立博物館が、所蔵するエース級の国宝を惜しみなく展示するものだ。

明治28年（1895）に日本で2番目の国立博物館として開館した奈良博（ならはく）は、これまで古都奈良の社寺に伝わった仏教美術の保管や展示公開を務めてきた。

その館蔵品の数は先史から近代まで多彩で約2,000件にのぼり、とりわけ仏像、仏画、写経、仏教工芸に優れた作品が多い。

それゆえに奈良博（ならはく）は「仏教美術の殿堂」ともいわれている。

特別展「奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―」では、その約2,000件の中から選りすぐった合計245件（うち国宝13件、重文100件　※国宝は全て出品）の作品を展示することで、日本仏教美術1400年の歴史を遡る構成となっている。

なお、特別展のタイトルに使用されている「三昧（ざんまい）」という言葉は、一つの対象に心を集中することを意味する仏教由来の言葉。

この「三昧（ざんまい）」の関連語として、熱心に佛の姿をみることをさす「観佛三昧（かんぶつざんまい）」という言葉もある。

ぜひ特別展「奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―」に心を集中して、熱心に佛の姿をみることをオススメする。

【特別展「奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―」　詳細】

・開催期間：2021年7月17日（土）～9月12日（日）
・休館日：毎週月曜日（8月9日（月・振休）は開館）
・開館時間：AM9:30～PM6:00　※毎週土曜日はPM7:00まで
・開催場所：奈良国立博物館 東・西新館
　　　　　　奈良市登大路町50番地
・アクセス：「近鉄奈良」駅から徒歩15分
　　　　　　JR「奈良」駅または「近鉄奈良」駅から市内循環バス外回り「氷室神社・国立博物館」バス停下車すぐ
・観覧料金：一般1,500円（1,300円）、高大生1,000円（800円）、小中生500円（300円）
　　　　　　※（）内は前売料金
・問合せ：050-5542-8600（ハローダイヤル）

■特別展「奈良博三昧―至高の仏教美術コレクション―」／2021年7月17日（土）～9月12日（日）／奈良国立博物館　東・西新館
https://narahaku-zanmai2021.jp/

令和もすでに2年になり、残すところ10月、11月、12月の約3ヵ月間。

時の移ろいは速いもので、菅さんが新元号「令和」を発表したのが昨日のようだ。

その菅さんも官房長官から総理大臣へと大躍進したのだから、ますます「光陰矢の如し」だ。

まさに気づけば、時代は令和に変わっていたという印象だ。

昭和生まれの筆者からすれば、昭和から平成もあっという間に変わってたという印象で、あらためて己は昭和に身を置いていたんだな、とたまに思ったりする。

昭和を生き抜いてきた人間や昭和生まれの人間ならば、昭和を知ってはいるものの、平成生まれの若い世代だと「昭和ってどんな時代？」みたいな部分は確実にあるかと。

そんな世代に役立ちそうなのが、東京・九段にある国立の博物館「昭和館」だ。

もちろん昭和を知らぬ若い世代だけでなく、昭和を懐かしむ世代にも役立つというか、楽しめる。

昭和と一言でいっても、戦前・戦後、高度経済成長以前・高度経済成長期、バブル前夜・バブル期・バブル崩壊、等々、人によって様々な切り口で語ることができる。

こうした多彩な面を数多く併せ持っているのが昭和ともいえるだろう。

その多彩な昭和の中でも、戦中・戦後の国民生活に焦点をあて、それらに係る資料を展示し、後継世代にその労苦を伝えるのが昭和館なのだ。

頻繁に企画展が催され、9月25日現在では「戦後75年特別企画写真展『東京情景－師岡宏次がみた昭和－』」が開催中。

写真家、師岡宏次氏が、懐かしき良き時代の東京、戦争に向かっていく東京、悲惨な敗戦下の東京、そして復興への道を歩む東京の表情をリアルにカメラで記録し続けたものだ。

また、昭和館5階には映像・音響室もあり、戦中・戦後の人々の「暮らし」を主とした記録写真や映像、SPレコードの音声等、様々な資料を14台のタッチパネル式検索画面から容易に呼び出して視聴することが可能だ。

東京・九段というと、靖国神社ばかりが目立ちがちだが、昭和館にも足を運んでみて、かつての昭和・日本を知るのも良いのでは。

■昭和館 | National Showa Memorial Museum
https://www.showakan.go.jp/