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地図の原本探しで、カタログ的に観ることができるサイト「古地図コレクション」【連載:アキラの着目】

日本の地図はご承知の通り、伊能忠敬が科学的な測量で作成した地図を起点として飛躍的に発展し、現在に至っている。

伊能忠敬が徒歩で測量し作成した地図は、どれも現在の地図と比較しても東西南北や距離感がほぼ同じであり、僅かな誤差しかない程にまで精緻に作られているのは世界的にも評価されている。

日本に開国を迫ったペリーは、地図を作るために江戸湾の測量を強引に江戸幕府に迫り、認めさせたが、いざ作った地図は伊能忠敬の地図よりも劣っていた。

なので、結局自分たちが作った地図を使わずに伊能地図を使用したとのことだ。

そんな貴重な伊能忠敬の地図をはじめ、明治期の地図やその他昔の地図を国土地理院では歴史的、文化的および学術研究用資料として古地図等を収集・保管しているのだが、今回紹介する古地図資料閲覧サービスを手掛けているサイト「古地図コレクション」では、そうした国土地理院所蔵の古地図等を公開しており、カタログ的に昔の地図を観ることができる。

古地図資料閲覧サービスを手掛けているサイト「古地図コレクション」
古地図資料閲覧サービスを手掛けているサイト「古地図コレクション」

ただし、詳しく観るには小さい画像で低解像度だから、地図原本を観るのがいいのはいうまでもない。

あくまでもどの原本を観るかの品定め用としての「古地図コレクション」と思っていれば間違いない。

ちなみに、それら地図原本の閲覧は、破損あるいは汚損を生じる恐れがあるため、原則として「地図と測量の科学館」での展示期間内に限られている。

なお、地理資料類は作成当時のままの形で公開しており、現代では適切ではないと思われる表現を含む資料がある可能性もあるのだが、その資料の成立した時代を表す貴重な歴史的・学術的資料としての価値を尊重した結果なので、予めそのことを理解した上で利用しよう。

地図好きの筆者からすれば、江戸切絵図や明治期の東京地図をリストアップしてあるだけでも涎もの。

今では大都会の東京だが、明治期ではまだ「郡」だったり、東京湾の埋立てが進んでおらず、すぐ脇が海であったり、等々、現代との比較が楽しくて仕方がない。

ぜひ地図好き、東京好き、昔好きの人にはアクセスしてもらい、どの原本を観たいか、また昔の都市に思いを馳せてもらいたいものだ。

 

■古地図コレクション(古地図資料閲覧サービス)
https://kochizu.gsi.go.jp/

 

 

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099