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バブル景気に沸いた時代とは?【連載:アキラの着目】

昨年からバブル時代の女性を模したネタで人気を博した平野ノラさんや、高校ダンス部日本一を決める大会で準優勝した大阪府立登美丘高がダンスBGMに荻野目洋子「ダンシング・ヒーロー」(1985年のヒット曲)を使用するなど、ここ最近はバブル時代に回帰あるいは懐古する動きが出てきている。

ミラーボール

そこで、バブル景気に沸いた時代とはどのようなものだったのかをみてみる。

バブル時代への回帰あるいは懐古は、今の若い世代の親がちょうど「バブル直撃世代」で、その親の影響を受けたために、若い世代がバブル時代のカルチャーに興味を持ったりしたのが要因の1つとして挙げられよう。

また、日本経済が低迷期に入ったまま先行き不透明な現在だからこそ、バブル時代への憧れや、知りたい欲求が生じているのかもしれない。

ではそのバブル時代とはどのようなものだったのだろうか?

まずバブル時代とはいつなのかということだが、諸説あるものの、景気動向指数(CI)からみると、1986年(昭和61年)12月から1991年(平成3年)2月までの51ヵ月間と定義されている。

株式市場からみると、バブル真っ只中の1989年に日経平均株価が史上最高値38,957円44銭を記録した(因みに2018年1月8日現在の日経平均株価は23,714円53銭)。

バブル

そのうえ、実体経済でも金の勢いは凄まじく、夜の繁華街では毎日札束が舞い、タクシー代、チップ、お小遣い、等々の名目で簡単に1万円札を渡すことも頻繁にあったようだ。

それにタクシーを捕まえることが困難で、なぜなら皆タクシーをいち早く捕まえようと、より道路の”上流”で手を挙げた。

大学生の就活でいえば、会社訪問をすると、必ず企業から交通費一封(大抵は1,000円札1枚)がもらえたりしたのだとか。

また、企業は採用内定を出した学生に対し、「研修」、「セミナー」の名目で旅行に連れていったりした。

これは”囲い込み”とも呼ばれたようで、企業がせっかく採用内定を出した学生を他社に取られないように、つまり他社への会社訪問をさせないようにするためだったのだとか。

バブルの象徴としてメディアで取り上げられるのが、ジュリアナ東京を始めとしたディスコだ。

ワンレン・ボディコンの出で立ちをした若い女性が、ジュリ扇をあおいでお立ち台で踊り狂うのが流行った。

バブル時代におけるジュリ扇をあおぐ女性

これら以外では、バブル時代特有のデートもあった。

まず自動車を所有していることが、男性にとって女性を口説くための第1の必須条件であり、また割り勘は「男の恥」であった。

デート費用はすべて男性負担で、現在の女性からすると何とも羨ましく、実際にそんな時代があったのかと信じがたい心境になるかと思われるが、実際にそんな時代があったのだ。

平成30年の現在を基準にみると、実に異常な経済状況だったといえる。

はたしてその異常なバブル時代の再来はあるのだろうか?

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099