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2021年のノーベル物理学賞に真鍋淑郎さん(米国プリンストン大学上席研究員 90歳)選出される【連載:アキラの着目】

今年2021年のノーベル物理学賞に真鍋淑郎さん(米国プリンストン大学上席研究員 90歳)が選出された。

Ill. Niklas Elmehed © Nobel Prize Outreach NobelPrize.org から引用
Ill. Niklas Elmehed © Nobel Prize Outreach NobelPrize.org から引用

地球温暖化研究の先駆的存在で、1950年代末から米国に渡った真鍋淑郎さんの業績は、コンピュータを駆使しての地球の気候変動を分析する研究分野を開拓したこと。

また、真鍋淑郎さんは二酸化炭素濃度の上昇が大気や海洋に及ぼす影響を世界に先駆けて研究し、現代の地球温暖化予測の枠組みを築いたことでも知られている。

そうした地球の気候を物理的にモデル化し、変動を定量化して地球温暖化を確実に予測したことが評価され、今回のノーベル賞の受賞に繋がったとのこと。

真鍋淑郎さんのノーベル物理学賞の受賞により、ノーベル賞を受賞した日本人の数は米国籍取得者を含め28人目で、日本のノーベル物理学賞に限っていえば、2015年の梶田隆章さん以来、12人目となる。

ちなみに、真鍋淑郎さんは現在、米国籍を取得している。

1958年に東京大学大学院を修了した真鍋淑郎さんは、米国海洋大気庁(当時:気象局)の研究員となり、その後、地球流体力学研究所でも研究を続けた。

1997年に帰国した後は、当時の科学技術庁(現 文部科学省)の温暖化研究チームに着任した。

2001年に再度渡米、現在はプリンストン大学上席研究員を務めている。

 

■真鍋淑郎さん(愛媛県四国中央市出身)の経歴

・1953年 東京大学理学部を卒業。
・1958年 東京大学大学院理学系研究科修了・理学博士を取得
・1958~1963年 米国気象局大循環研究部門の研究員を務める、
・1963~1997年 米国海洋大気庁地球流体力学研究所の上級研究員も務める務める
・1983年 東京大学特別招聘教授に就任
・1997~2001年 宇宙開発事業団・海洋科学技術センター、地球フロンティア研究システム地球温暖化予測研究領域長を務める
・2002年~現在 独立行政法人海洋研究開発機構非常勤顧問、プリンストン大学大気海洋科学プログラム上級研究員を務める

 

■ノーベル賞2021 NHK特設サイト
https://www3.nhk.or.jp/news/special/nobelprize2021/

 

■The official website of the Nobel Prize – NobelPrize.org
https://www.nobelprize.org/

 

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099