「みんな気楽にボーリングしてたのに、あいつだけ”ガチ”なんだもん」
「あの店員の対応、”しょっぱい”よね」
これら日常会話の中にプロレスの隠語が使われている。
”ガチ”は「ガチンコ」のことで、すなわち真剣にやることだ。
2番目の”しょっぱい”は「客を満足させられない」、「つまらない」といったような意味合いで使うものだ。
このように、実は一般人でも知らずに日常でプロレスの隠語を使っていることがある。
というわけで、さらにもっと日常でプロレスの隠語が使われるように(!?)との期待を込めて、プロレスの隠語を挙げてみる。
プロレスの隠語1「アングル」
試合展開やリング外の抗争などに関して前もって決められる仕掛けや段取り、筋書き、戦略をいう。
(例)あの試合は、アングル通りにならなくて、ガチだったね。
プロレスの隠語2「ケーフェイ」
プロレスの試合をショーとして成立させる上で守らねばならないタブーや暗黙の了解のことをいい、いわゆる悪い一般的な言葉でいうと、「八百長」。
業界用語はよく言葉を前後ひっくり返し、銀座を「ザギン」、六本木を「ギロッポン」といったりするが、ケーフェイも「フェイク」をひっくり返したもの。
プロレスの隠語3「シュート」
客に見せることを無視し、本気で相手を潰そうとする行為で、ほぼガチンコと同義語だ。
なぜ「ほぼ」なのかというと、シュートの方が相手を壊す、潰す、相手がどうなってもいい、というようなニュアンスがガチンコよりも含まれているからだ。
ちなみにシュートの対義語は「ワーク」。
プロレスの隠語4「セメント」
セメントもガチンコ、シュートとほぼ同義の言葉だ。セメントもガチンコよりも相手を壊す、潰す、相手がどうなってもいい、という要素が多分に含まれる。
やはりセメントの対義語は「ワーク」。
プロレスの隠語5「ブック」
試合の進行に関する段取りやシナリオのことをさす。
通常プロレスというものは、ブック通りに試合をやるものだ。
それゆえに、ブック通りに試合をやるからこそ、プロレスはプロレスであるのだ。
プロレスの隠語6「ワーク」
予め筋書きが決められた試合や、それに沿う行為をいう。
段取り・シナリオ通りに”仕事”をしましたよ、ということから「ワーク」になったと考えられる。
ワークの対義語は「ガチンコ」、「シュート」、「セメント」。
(例)あの試合、ガチだと思ったら、ワークの試合だったね。
とりあえず今後、巷で流行らせそうな(!?)プロレスの隠語を取り上げてみた。