北海道・東北、それより以南の高地ではピークを過ぎた感のある紅葉。
しかし関東の低地、いわゆる関東平野では11月中下旬~12月上旬までが紅葉のピークだ。
都心にある代々木公園や新宿御苑などでも紅葉狩りができるものの、メジャー過ぎて人がそれなりに多かったり、小旅行感がなかったりするので、やや郊外にある公園がおすすめだ。
中でもFJ時事新聞ニッポンニュースがおすすめするのが、石神井公園だ。
石神井公園は、西武新宿線・石神井公園駅から徒歩10分程度の所にある都立の公園だ。
園内には、三宝寺池と石神井池、また石神井氷川神社、稲荷諏訪合神社、前述した池の名にも付いた三寳寺があり、都会の喧騒とは無縁の地だ。
三宝寺池の浮島にある沼沢植物群落(昭和10年12月・国指定天然記念物)があり、氷河期にはすでに存在していた寒冷地植物のミツガシワ、カキツバタ、コウホネなどを観ることができることでも有名だ。
例年の紅葉狩りに適した時期は、11月中旬~12月上旬で、今年は11月初旬からでもOKとのこと。
元々石神井公園は、石神井城(東京都指定史跡)という平山城があった。
石神井川流域の開発領主として勢力を伸ばし、この一帯を本拠地とした豊島氏が石神井城を築いた。
ちなみにお隣の東京都豊島区の名前の由来は諸説あるが、この豊島氏から付いたともいわれている。
以下簡潔に石神井城について説明したい。
まずは石神井城の縄張図だ。
丸囲み数字は、以下に掲載する城内写真の撮影ポイントを示している。
①は、石神井城西堀跡だ。
堀は埋め立てられ、現在は道路になっている。
②は、石神井城北側の崖からかすかに望める三宝寺池だ。
③は、主郭下から望む三宝寺池。
④は、石神井城主郭南側の土塁(右側)と道路になってしまった空堀の跡だ。
⑤は、石神井氷川神社の参道。
参道の緩やかな上り坂途中で、左右を横切るように石神井城の土塁があった。
⑥は、主郭と郭2を分ける空堀。
左手の斜めに小高いのが主郭、中央から右手の低地が空堀だ。
⑦は、⑥から左に進んだ位置から主郭を望んだ写真。
石神井城は、史跡保存のため、柵で主郭への立ち入りが制限されている。
⑧は、⑦からさらに左側に進んだ位置から主郭を望んだ写真。
石神井城主郭の高さが⑥、⑦、⑧の3枚から把握できる。
ということで、石神井公園が石神井城という中世の平山城であったことがおわかりになったかと。
都心からもそんなに所要時間がかからずに、こうした歴史散策ができ、なおかつ紅葉も楽しめるという一挙両得の穴場スポットだ。
都心の大公園に飽きた人はぜひ行ってみよう。
■石神井公園|公園へ行こう!
http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index006.html