漢字の読みは、日本人でも時たま間違える!?【連載:アキラの着目】

「羽生、熟女にも人気!」

以前に、このニュースタイトルをパッと見た時、「将棋の羽生棋聖って熟女にもモテるんだ!」と思った。

羽生善治棋聖

しかし、内容を読み始めるや否や、なぁ~んだ、スケートの羽生結弦選手のことかと。

羽生結弦選手

前者は、羽生は羽生でも「はぶ」と読み、後者は「はにゅう」と読むのは今さらいうまでもない。

そのようなことは、日本では結構日常茶飯事だったりで、日本人でも時たま間違えたりする。

特に日本人でも読み間違えるのは、人名と地名が圧倒的に多い。

「新宿」も東京都新宿区の街なら「しんじゅく」だが、東京都葛飾区の「新宿」だと、「にいじゅく」と読むのだ。

「吉川」という苗字も、「よしかわ」だったり、「きっかわ」だったりするから、その都度本人に確認しなければならない。

先ほどの「羽生、熟女にも人気!」の「人気」も、状況によっては「にんき」と読んだり、「ひとけ」と読んだりするから、その漢字の前後の文章から察して、どの読みにするかを瞬時に見極める必要があるわけだ。

もう30年くらい前にそこそこヒットした邦画で『汚れた英雄』(よこごれたえいゆう)というのがあったが、もう現在ではすでに他界され、当時は活躍されていた大物演歌歌手がこの『汚れた英雄』を「よごれたひでお」と読んで失笑を買ったという、嘘か本当かわからない逸話もあったりするくらい、幾通りもの読み方は、日本語の特徴の1つかもしれない。

まだ他に挙げればキリがないが、「最中」もそうだ。

「●●をしている最中」という使い方では「さいちゅう」と読み、英語でいうところの「ing」の意味に近いのだが、一方で「もなか」という読みもあり、和菓子の「最中」を指し、アイスモナカの「モナカ」もこの「最中」をカタカナにしたものだ。

最中

こうした日本における、同じ漢字でも読み方が幾通りもあることを伝えているYoutube動画があり、その動画を観た外国人は「どうやって漢字の読み方を覚えればいいんだ!」とか、「読み方を判別するにはどうしたらいいの?」、「一体いくつ読み方を覚えればいいんだ? キリがないじゃないか!」といったコメントを寄せている。

我々日本人からすれば、この時はこの読み方、それとは異なる別の時はあの読み方、くらいにしか認識していないので、個別に覚えていくしかないよ、としか助言のしようがないのが正直なところだ。

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099