将棋の藤井聡太二冠(王位・棋聖 18歳)が2月9日、東京千駄ヶ谷・将棋会館で指された第79期名人戦順位戦B級2組第10回戦で窪田義行七段(48歳)を100手で負かし、9戦全勝で残り1戦を待たずにB級1組へ昇級を決めた。
この一番によって藤井聡太二冠は、順位戦では20連勝に。
藤井聡太二冠と窪田義行七段は初対戦で、窪田義行七段の振り飛車戦法に対し、藤井聡太二冠は居飛車の対抗型で応戦し、終始優位のまま終盤の詰めまで押し切った。
対局後に「勝って昇級を決められてよかったと思います。B級1組だとまた対戦相手がさらに厳しくなると思うので、これからまず実力をつける必要があると思います」と藤井聡太二冠はコメントし、さらなる棋力のアップを目指す。
B級1組への昇級に勢いずく藤井聡太二冠に対し、谷川浩司九段(58歳)の持つ最年少名人への期待を周囲の人間たちは寄せるが、そのためにはB級1組において上位2名に入り、確実にA級昇級を決めなければならない。
だが、これまでの藤井聡太二冠の勝ちっぷりを見ると、あながち最年少名人の誕生はそう遠くのことでもなく、極めて実現性が高いと言わざるを得ない。
昨年の棋聖戦では、現名人の渡辺明名人(対局当時は名人ではない)から棋聖を奪い取るほどの活躍を見せたからだ。
もはや誰もこの藤井聡太二冠勢いに抗うのは困難といえよう。