今でこそ消費者は、郊外にあるイ●ンなどの巨大ショッピング・モールで大量に食材や日用品等を購入するのが日常茶飯となっている。
しかし、以前の日本では今よりも個人商店や小売店がまだまだ元気・活発で消費者を支えており、店主のおばさんやおじさんとの値引き交渉や、たわいもない世間話をしながら、物を買っていたものだ。
店主のおじさんの中には売り口上が上手く、それにつられて買ってしまうことも全然珍しくなかった。
バナナの叩き売りや、これから取り上げる「ガマの油売り」などは、まさに売り口上を代表する販売だったのだ。
ちなみに「ガマの油売り」の「ガマの油」とは何かというと、皹(ひび)やしもやけ、皸(あかぎれ)といった皮膚の疾病や傷に塗り込む軟膏で、専ら筑波山名物として江戸時代より販売されているものだ。
この「ガマの油」の成分は、その名が示す通り、ガマガエル(ニホンヒキガエル)の耳後腺および皮膚腺から分泌される蟾酥(せんそ)で、強心作用、鎮痛作用、局所麻酔作用、止血作用があるといわれていた。
しかし、現在販売中の「ガマの油」の成分は、アドレナリン液、紫根、ホウ酸、酸化亜鉛、ミツロウ、オリーブ油、ワセリン、シコンエキス、スクワラン、尿素、ハッカ油などを成分としているとのことで、ガマガエルから分泌される蟾酥(せんそ)を使用していない。
「ガマの油」についての説明はこれくらいにして、その「ガマの油」を面白おかしく喋りながら売るのが「ガマの油売り」なのだ。
この面白おかしい売り口上、今風でいうと笑えるセールス・トークを廃れさせぬように継承して、保存してゆこうと活動しているボランティア団体がある。
それが筑波山ガマ口上保存会だ。
主な活動は、「ガマの油売り」を実践して見せたり、「筑波山ガマの油売り講座」を開催したりしている。
今年2019年の「筑波山ガマの油売り講座」は、すでに前期が終了しており、現在は後期のガマ講座の受付けとなっている。
10月27日、11月10日、11月24日、12月8日の4回で、いずれも日曜日の13:30~16:00まで行われている。
つくば市・茨城県在住に限らないので、他都道府県からの受講者でも全然問題なしだ。
筑波山伝承芸能「ガマの油売り口上」を学んでみては?
【令和元年後期ガマ講座】
~後期筑波山ガマの油売り講座~
●日時:10月27日・11月10日・11月24日・12月8日
各日曜日の4回13:30~16:00
●場所:〒300-4231つくば市北条1477-1
つくば市市民研修センター御中
電話番号029-867-1153
●受講料:資料代2000円
●申込み期限:9/1~10/10
●申込み方法:〒番号・住所・氏名・年齢・性別・日中連絡できる電話番号を往復ハガキに記入して郵送
●受講資格:つくば市市内外茨城県内外在住を問わず
※講座修了後、筑波山ガマ口上保存会に入会可
申込みは保存会でも受付案内可
筑波山ガマ口上保存会事務局綾部
TEL/FAX番号:029-874-8094
メールアドレス:mt-tsukuba.gama@ab.auone-net.jp
不明点は上記まで問い合わせ
■筑波山ガマの油売り口上講座|筑波山ガマ口上保存会ブログ
http://gerogerogero46.edoblog.net/筑波山ガマの油売り口上講座/
■筑波山ガマ口上保存会ホームページ
http://nagaihyousuke.gamagaeru.jp/