天皇の皇位継承に際し、古代から行われる儀式には、主に「践祚(せんそ)」、「即位儀」、「大嘗祭」があり、その「大嘗祭」が先月11月14日・15日の両日に渡って執り行われた。
すでにご存知の人もいるかもしれないが、「大嘗祭」とは、新しく即位された天皇が、新穀を中心とする神饌(神の食事)を初めて天照大神(天皇の祖先神)に供えて、天皇ご自身もそれを召される皇室行事だ。
大嘗宮において国家・国民のために、その安寧と五穀豊穣を皇祖天照大神及び天神地祇に感謝し、また祈念するのが「大嘗祭」の目的・意義だ。
7世紀末の天武・持統天皇の時代に成立したといわれるこの「大嘗祭」は、平安時代には基本的な形式が確立し、応仁の乱以降の約220年は執り行われなかったものの、江戸時代中期・元文3年(1738)、桜町天皇の御代に再興し、現在に至っている。
その「大嘗祭」の企画展が國學院大學博物館にて絶賛開催中だ。
なんと会期を延長し、12月22日(日)まで開催されるのだ。
企画展「大嘗祭」では、國學院大學所蔵資料の中でも江戸時代のものを中心とした大嘗祭に関わる絵図、古典籍、模型、古文書が展示されている。
まだ、「大嘗祭」が執り行われてから1ヵ月ほどで記憶もハッキリしているうちに、復習するように企画展「大嘗祭」を観賞すると、すんなりと頭の中に知識が入ってくるはずだ。
タイムリーな企画展「大嘗祭」を観賞することで、さらなる皇室への敬愛の念と理解が進むことは間違いないだろう。
■國學院大學博物館 考古と神道で知る日本の文化・歴史(国学院大学博物館)
http://museum.kokugakuin.ac.jp/