少子化が進む現在、大学は限られた受験生をいかに多く獲得するか、という生き残り競争を展開している。
受験生が少ないからといって、では難関大学が「簡単大学」になるか、といったらそんなわけもなく、やはりいわゆる早慶上(早稲田・慶応・上智)等の難関私立大学は、相変わらず高嶺の花だ。
東大・京大・一橋等の難関国立大も含め、こうした大学に入ることで、ひとまずはその後の人生コースが安定しやすい、というのは昔も今もそう大差ないのだ。
では、こうした有名大学に入るためにはどうしたら良いのか?
このニッポンニュースでは、各受験科目の攻略法をいちいち取り上げたりはしないので、ザックリとした物言いしかできないのだが、早い話、有名大学合格者のビッグデータは存在しているのだから、そこから繙くことで、必ずいえることがあるはずだ。
ということで、前置きが長くなってしまったが、今回は2017年の早慶上合格者の出身予備校別データをみてみる。
有名大学(早慶上)合格者 予備校別ランキング
以下の各大学の合格者予備校別ランキングは、「予備校ランキング」(http://www.yobikouranking.com/)からの引用だ。
2017年 早稲田大学合格者 予備校別ランキング
- 1位 河合塾・河合塾マナビス 6,355
- 2位 駿台予備学校 4,297 詳細情報
- 3位 東進 3,165 詳細情報
- 4位 Z会(通信・教室) 2,629 詳細情報
- 5位 増田塾 305
第1位は河合塾。
第2位に駿台予備学校が食い込むも、第1位河合塾との差は大きく開き、河合塾が圧倒的強さを誇示している状況だ。
河合塾は2005年に首位に君臨してからは、以降今日まで首位の座を保持し続けている。
河合塾の強さとは、多くの教室を全国展開し、首都圏のみならず、地方の優秀な学生にまで高レベルの受験教育を実施していることにあると思われる。
2017年 慶応義塾大学合格者 予備校別ランキング
- 1位 河合塾・河合塾マナビス 3,576
- 2位 駿台予備学校 3,024 詳細情報
- 3位 東進 1,882 詳細情報
- 4位 Z会(通信・教室) 1,798 詳細情報
- 5位 SEG 267
やはり第1位は私立大学の合格に強い河合塾。
慶応大学の合格者についても、河合塾は2009年に首位に君臨してからは、早稲田大学同様に以降今日まで首位の座を保持し続けている。
過去の予備校別ランキングをみてみると、河合塾、駿台予備学校、代々木ゼミナールの3強で1位を争っていた時代もあったが、最近は、河合塾が抜きん出ている状況だ。
全国展開の河合塾が、そのスケール感で他の予備校を圧倒しているがゆえに、合格者数が多いとみられている。
2017年 上智大学合格者 予備校別ランキング
- 1位 河合塾・河合塾マナビス 2,299
- 2位 東進 1,216 詳細情報
- 3位 駿台予備学校 1,176 詳細情報
- 4位 Z会(通信・教室) 685 詳細情報
- 5位 トフルゼミナール 419
早稲田、慶応と同じ状況で、河合塾の独壇場となっている。
早慶上3校の合格者数でみる限り、河合塾、駿台予備校、東進が有利
ここまで早慶上3校の合格者数を予備校別でみてきたが、河合塾、駿台予備校、東進が有利なのは確実だ。
前述したように、これら3予備校に共通しているのは、全国展開している大手予備校であること。
全国展開しているから、単純に合格者数が多くなるというのもあるが、これら3予備校にはそれなりの歴史がある”老舗予備校”であり、大学合格のためのノウハウが詰まったカリキュラムを持っていたり、各大学の問題傾向を掴んでいたり、類似問題を多数取り揃えていたり、等々が他の予備校よりもあるのかもしれない。
そういう「大数の法則」的観点でいくと、有名大学に入るためには、まずは多数の合格者を輩出している大手予備校に入ることが、必須条件となる。
有名大学に入りたきゃ、実績ある予備校にまず入るのが順当な方法といえるだろう。
ただ、これら3予備校以外はダメといっているのではない。
あくまでも先ほどの結論は「大数の法則」的観点なので、地方に1校しかない予備校でも、熱血指導の名物先生がいて、予備校の規模の割りには比較的多くの合格者を輩出しているところもあるだろう。
何かしらの精神的支柱となるデータや、説得力のあるバックボーンを欲しい受験生には、単純に実績ある予備校に入るのが良いということだ。