お茶屋さんの前を通り過ぎる時、何とも言えぬ香ばしい匂いを嗅いだことが誰しもあるはず。
日本茶を焙煎してほうじ茶にしている工程の真っ最中ということなのだが、若い世代の人達はこうした光景に出くわしたことがない人もいるのだとか。
ほうじ茶の香りを嗅ぐということもレトロになってしまうのだろうか。
ほうじ茶を好んで飲む筆者は、業務用ではなく家庭で取り扱えるほうじ茶焙煎機があればなと常々思っているのだが、令和3年11月現在、1台たりとも製品化されていない。
なぜ家庭用ほうじ茶焙煎機を造らないのだとやや憤っていたのだが、イベント用に卓上ほうじ茶焙煎機を造られた方がいることを知り、思わずヤッター!
卓上用ほうじ茶焙煎機を発案・製作されたのは株式会社バンダイナムコ研究所の遠山茂樹(とおやま・しげき)さん。
なぜ卓上用ほうじ茶焙煎機を造ろうと思ったのかというと、「テッククランチ」というスタートアップ・テクノロジーを発表するイベントまでの時間が余ってしまい、もう1つ何かを造って、そのイベントで披露できるのではというところからスタートしたとのこと。
そのイベントに出典するために元々AIロボットを造っていたが、思いの外早く完成してしまい、時間が余ってしまったのだ。
卓上用ほうじ茶焙煎機を造ると決めたものの、お茶を焙煎するってそもそもどうしたらいいのかわからず、卓上サイズに最適なヒーターの温度、焙煎の回転数など様々な角度から考察していったとのこと。
始業時間の朝9時頃に茶葉を入れれば、終業時間の夕方17時くらいまでには日本茶の焙煎ができて、業務終了後に飲めるような焙煎時間を想定し、造ったそうだ。
また、ほうじ茶の香りが良いがために、逆に就業中の他の社員が気が散ってしまわないように、ほのかな程度の香りが出る温度に調節したとのこと。
卓上用ほうじ茶焙煎機の外観は3Dプリンタで製作し、茶葉を焙煎するタンク部分はステンレスのコップを、刃の部分はステンレスのスプーンを流用したとのこと。
肝心の焙煎するヒーターは、なんとハンダごてを流用したそうだ。
機転を利かした発想力が本物のほうじ茶焙煎機そっくりの色合いやグルグル模様まで再現してしまった。
■焙煎機
ゆっくりゆっくり焙煎してくれるこの卓上ほうじ茶焙煎機なら、何時間でもほうじ茶の香りを楽しむことができることだろう。
応援したい人は応援に参加しよう!
■株式会社バンダイナムコ研究所 | ASOBISTORE EXPO | アソビ、ツナグ、ミライ。
https://vc.asobistore.jp/partner001/asobiexpo/
■ノスタルジックな思い出を形に……「卓上ほうじ茶焙煎機」誕生秘話! – ほうじ茶のレトロな焙煎機がミニサイズに!卓上ほうじ茶焙煎機 – asobiza
https://asobiza.trinus.jp/developments/37/topics?topic=126