今回のニッポンニュースで取り上げるのは、良質・美味で廉価なパンが勢揃いし、たったの150円でパンの詰め放題ができる富士食品パン工場直売所だ。
この富士食品パン工場直売所は知る人ぞ知るパン屋さんで、逆にいえば、知らない人は知らない、それも地元の人でも気づきにくい、パン工場直売所のパン屋さんなのだ。
それもそのはず、富士食品パン工場直売所は国道254号線(川越街道)の東埼橋が架かる白子川沿いの小径に面しているからだ。
その小径を進むこと約30秒で、「焼きたてパン」の幟が視界に入ってくる。
その幟の真正面が、富士食品のパン工場直売所だ。
確かに一見すると、パン屋さんだとは気づきにくく、カフェっぽく思えてしまうような店の外観だ。
入口両側に立てかけられた黒板には、この日のオススメ商品が手書きで素朴なイラストとともに説明されていた。
店内に足を踏み入れると、3畳(!?)くらいの広さだろうか、コンパクトに様々な種類のパンが陳列されていた。
陳列されたパンは1つ1つ透明のポリ袋で包装されており、手掴みでチョイスできるゆえに、この富士食品パン工場直売所ではパン掴みのトングを置いていないのだ。
さらに店内をつぶさに見てゆくと、芸能人のサイン色紙も飾られており、この富士食品パン工場直売所がメディアで頻繁に取り上げられたことを物語っていた。
決して広くはない店内にレイアウトされた多種多様なパンに筆者は圧倒され、しばらく何を買えばよいのか迷ってしまった。
なので、多種多様なパンの中から選ぶのは一旦置いておき、奥の食パンコーナーを目指した。
別に筆者はパンマニアではないのだが、食パンを手に持ち、その重さの感触を確かめることで、ある程度、パン屋さんの”力量”がわかる、とかいうのをどこからか耳にしたことがあるので、まずは食パン1斤を手にとってみた。
富士食品パン工場直売所の食パン1斤からは、しっかりとした重量感を感じることができ、小麦粉をケチって水が多いフニャフニャの食パンではないことが、素人目にも確認できた。
結局、筆者は巨峰バタークリームとコロッケバーガー、きなこ揚げパン、前述の食パン1斤、他にも数点を購入。
それでも合計金額は1,020円(税込)だったのだ。
なんと安いことか。
レジでの会計を済ませると、たまたま次に目に飛び込んできたのが「詰め放題」の手書き文字。
しかも150円ポッキリではないか。
目に飛び込んできたのだから、もうこれはパンの詰め放題をやるしかない。
レジ袋に詰められるだけパンを詰め込んで、再び会計したのだった。
このパンの詰め放題、訳ありのパン(切れ端だったり、半端物だったり、等々)を格安で、それも遊び感覚で提供するためのサービス。
毎日が「パンの詰め放題デー」なので、富士食品パン工場直売所に行ったら、必ずチャレンジしよう!
ただし、パンの詰め放題は1人1日1回までなのであしからず。
家に戻り、富士食品パン工場直売所のパンを”実食”してみたが、「王道のパン」というパンだ。
そのまま食しても飽きないナチュラルな味で、バターやジャムを塗っても、それらの味を邪魔しないパンの味なのだ。
最近はパンの生地そのものが甘かったり、変に味が付いているがゆえに、多くを食すと飽きてしまうパンが出てきているが、富士食品パン工場直売所のパンは、そうしたパンではないのだ。
それに健康面や上品さを留意してなのか、きなこ揚げパンも絶妙な甘さなのだ。
甘さ控えめで、溢れるほど纏わりついていないのにきなこが薫るという、この按配も絶妙だ。
巨峰バタークリームも、パン生地に塗られた巨峰ジャムが甘過ぎず、後味がくどくならず、食べやすかったことも追記しておこう。
行列の人気ショップにはならないでほしいな、あまり有名にはなってほしくないな、と筆者が個人的に思ってしまうほどのパン屋さんだ。
【富士食品 パン工場直売所】
・所在地:東京都板橋区成増2-35-10
・アクセス:東京メトロ「地下鉄成増」駅徒歩12分
・電話番号:03-3938-1021
・営業時間:11:00~17:00
・定休日:日・祝
・駐車場:無
※価格、時間等は令和元年5月3日現在のもの