このFJ時事新聞ニッポンニュースをご覧になっている方々は、「片手袋研究」をご存知だろうか?
「片手袋研究」とは、町の至る所で片方だけ落ちている手袋、すなわち片手袋に纏わるあらゆる事象について突き詰める研究をいうのだ。
誰もが一度は目にしたことのある、あの片手袋だ。
「片手袋研究」を世界で最初に始めた石井公二さんは、幼少時から町中や地面に落ちていたりしていた片手袋のことが気になって仕方なかったそうだ。
2004年頃に当時出始めのカメラ付き携帯電話で道端に落ちていた片方だけの手袋を写した瞬間に何かが芽生え、それ以降、片手袋に遭遇する度に必ず写真に収めなければ気が済まない体質になってしまったのだから、石井公二さんはかなり変わった方だ。
2005年には「片手袋」という名称を考案、インターネットを中心に片手袋の写真等を発表するようになったのだとか。
片手袋には、落し物のイメージと“拾われ物”としてのイメージがあると石井公二さんは分析する。
落ちている片手袋を「放置型」(写真左)、拾われた片手袋を「介入型」(写真右)と呼んでいるのだそうだ。
放置型片手袋も介入型片手袋も、その背後には落とし主や拾った人の様々な物語を想像することができ、その想像することが片手袋の最大の魅力の1つと石井公二さんは語る。
本来両手分がある手袋が、片方だけになってしまったプロセスを研究&想像する行為が、まさに片手袋研究そのものなのだ。
そもそもなぜ片手袋が起きてしまうのか?
石井公二さん曰く、片手袋は不注意または無意識の産物なのだとか。
放置型片手袋にせよ介入型片手袋にせよ、それが生まれる一番最初の原因は、人間にはどんなに気を付けていても、不注意に陥る一瞬が訪れるから、手袋が我々の手や鞄やポケットからスルリと落ちていく。
その一瞬は、注意深き人だろうがズボラな人だろうが、偉い人だろうが凡人だろうが、金持ちだろうが貧乏だろうが、人の属性に関係なく必ず不注意に陥る一瞬が訪れ、片手袋になる状況がやってくるのだそうだ。
こうした片手袋1つをみても、様々なことを想像できたり、推測できたり、さらには人間という生物の行動パターンのようなものが見えてくるのが興味深い。
もっと片手袋について知りたい人は、石井公二さんが書かれている「片手袋研究入門」を購入して読むことを推奨する。
■片手袋大全 TOP
http://katatebukuro.com/