野球少年たちが欲しくてたまらなかった任天堂ウルトラマシン【連載:アキラの着目】

現在の日本における人気スポーツといえば、いうまでもなくサッカーだ。

しかし、昭和30年代~高度経済成長期~バブル期までは圧倒的に野球人気が他のスポーツを押さえて、1番だったのだ。

かつては都市部でも比較的空き地があったので、空き地さえあればまずは草野球をやるというくらい当時の小学生たちは野球に熱中した。

そうした野球人気の追い風を受けて開発された野球用トレーニングマシンが、今やビデオゲームで世界的に名高い任天堂が当時発売したウルトラマシンだ。

任天堂ウルトラマシン ガラクタ(我楽多)から引用
任天堂ウルトラマシン ガラクタ(我楽多)から引用

セットされたピンポン球が1球毎に投球され、それを付属の軽いプラスチック製バットでジャスト・ミートするという使い方だ。

■Nintendo Ultra Machine (任天堂 ウルトラ マシン) 1967 vintage retro toy

これは、現在のプロ野球選手でも練習する、いわゆるトス・バッティング練習に類似しており、いかにボールの真芯をバットで正確に捉えるかという練習だ。

1人がボールのトスを、もう1人はバッターという、通常は友達と2人1組で行っていたトス・バッティング練習が、このウルトラマシンを使えば、自分一人で練習できるようになるし、それも空き地でなく自宅でできるのが画期的だった。

だから任天堂ウルトラマシンは、当時の野球少年たちが欲しくてたまらなかったアイテムだった。
任天堂ウルトラマシン ガラクタ(我楽多)から引用

任天堂ウルトラマシン ガラクタ(我楽多)から引用
任天堂ウルトラマシン ガラクタ(我楽多)から引用

平成の現在では時折、ネットオークションや地元民に譲るコミュニティサイトで出されている任天堂ウルトラマシン。

極めて希少価値が高いものの、50年ほど前の玩具なので、保存状態の良し悪しや外箱が付いているか、等々、チェックする箇所は多いが、見かけたらすぐ買わないと、他人に先を越されること確実だ。

■任天堂ウルトラマシン ガラクタ(我楽多)
http://www.funkygoods.com/garakuta/ultra_machine/ultra_machine.htm

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099