ぽっちゃり・むっちり専門のメイドカフェ【連載:アキラの着目】

最近では、ぽっちゃり・むっちり好きの人たちのために、ぽっちゃり・むっちり専門のメイドカフェがある。

なぜこうしたぽっちゃり・むっちり専門のメイドカフェができたのかというと、一言でいうならば、今や「ぽっちゃり」、「むっちり」がもはや”市民権”を得たも同然となったからだ。

ムチぽちゃメイドカフェShangrila HPから引用
ムチぽちゃメイドカフェShangrila HPから引用

「ぽっちゃり」、「むっちり」、あるいは「ましゅまろ」という比喩表現もそうなのだが、これらの言葉は、肥満の人や明らかに肥満気味の人のことを表現する言葉。

これらの「ぽっちゃり」、「むっちり」、「ましゅまろ」はポジティブで前向きな印象を他人に与え、ネガティブで蔑んだ「デブ」とは正反対のイメージ・ワードであるのはご承知の通り。

これによって、「デブ < ぽっちゃり・むっちり・ましゅまろ」となり、しっかり陽の当たる場所に「ぽっちゃり」、「むっちり」、「ましゅまろ」が出た格好となったのだ。

「乞食」が「ホームレス」に、「ブラインド・タッチ」が「タッチ・タイピング」に言い方が様変わりしたように、キツい常用言葉を柔らかなイメージ・ワードにするという風潮が、「ぽっちゃり」、「むっちり」、「ましゅまろ」を後押ししたのは言うまでもない。

ちなみに、先日のYahoo!ニュースでは「ぽっちゃり」という活字が全国を駆け抜けた(「磯山さやかさん 『ぽっちゃり』は自分らしさ 今年は『36歳でもグラビアができる自分』へ」(2019/4/14(日)7:37 – Yahoo!ニュース))

もはや誰も「デブ」とは言わせない世の中となり、「ぽっちゃり」、「むっちり」、「ましゅまろ」が定着した感は否めないのだ。

話を戻そう。

ぽっちゃり・むっちり専門のメイドカフェを構成する、「ぽっちゃり」、「むっちり」、「ましゅまろ」の店員さんたちは”市民権”を得た。

よって、ぽっちゃり・むっちり専門のメイドカフェも”市民権”を得ている。

だが、”市民権”を得ただけでカフェを運営できるのだろうか、という疑問が湧いてくる。

やはり何にでもコンセプトは必要で、ぽっちゃり・むっちり専門のメイドカフェにもコンセプトがなければ変だし、なければ長続きせずに一過性のもので終わってしまうことだろう。

ちょうど、その答えに相応しいことが「ムチぽちゃメイドカフェShangrila」HPに明記されていた。

「シャングリラが発信するもの、それは「ぽっちゃりは『萌え』の原点である」という概念。“ぽっちゃり女子”は、男性が、『女性らしさ』や『母性』『癒し』などをイメージしやすい存在であり、『萌え』の原点とも言える存在です。そんな“ぽっちゃり女子”がメイドとなって『萌え』と『元気』を振りまきながらお給仕するメイドカフェ、それが『シャングリラ』なのです☆」

つまり、男性から見て「『女性らしさ』や『母性』『癒し』などをイメージしやすい存在」の「ぽっちゃり」、「むっちり」、「ましゅまろ」の女性が「『萌え』と『元気』を振りまきながらお給仕する」というコンセプトなのだ。

もっと砕けて言うと、「ぽっちゃり」、「むっちり」、「ましゅまろ」が母性、癒し、萌え、元気をお客さんに与えるというメイドカフェなんですよ、と言っているのだ。

外面的なことだけではなく、実は内面的なことや、さらに突っ込むと、母性という根源的かつ本質的なこともウリにしたメイドカフェが、ぽっちゃり・むっちり専門のメイドカフェということだ。

筆者は、この手のカフェには行ったことがないし、この先も行くことはないが、母性に満たされていない男性は、行ってみた方が良いかもしれない。

■ムチぽちゃメイドカフェShangrila
http://shangrila-akiba.jp/

FJ時事新聞
責任編集:拡輪 明-HS099